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当科の治療法

はじめに

脳腫瘍は、最新の病理学的分類によると100種類以上あり、大きく良性と悪性に分けられます1)

良性脳腫瘍の場合は手術の果たす役割が大きく、完全に摘出できれば完治が期待できます。一方、悪性脳腫瘍の場合は手術だけではなく、放射線治療と化学療法も重要です。

悪性脳腫瘍、とくに悪性神経膠腫(グリオーマ)は、通常画像で見える範囲よりはるかに広い範囲にすでに腫瘍細胞が進展しています。したがって、手術で完全に取り除いたように見えても周囲に残った腫瘍細胞が増えて再発してきます。手術・放射線治療・化学療法(初期治療)の後にも化学療法を中心とした維持療法が必要ですし、再発の有無を注意深く観察していかなければなりません。

ここでは脳実質から発生する悪性神経膠腫を中心に「標準治療」と今期待されている新しい治療法について述べたいと思います。

治療法の選択肢

標準治療 悪性神経膠腫、とくに膠芽腫については初発時に行う「標準治療」は確立しています。具体的には・・・・続きを読む
高総線量分割照射 希望される方には、総線量80Gyの分割照射を行って・・・続きを読む
広範囲定位放射線治療 神経膠腫が再発した際に、広範囲定位放射線治療(ガンマナイフ)を行って・
・・続きを読む
アバスチン療法 当科では進行した悪性神経膠腫(再発例を含む)および悪性神経膠腫の治療経過中に生じた遅発性放射線壊死に対してアバスチン療法(一般名:ベバシズマブ)を行っています。悪性神経膠腫が増殖あるいは浸潤していくには・・・続きを読む
ウイルス療法 ウイルス療法(oncolytic virus therapy)とは、増殖型ウイルスを腫瘍細胞に感染させ、ウイルスそのものが腫瘍細胞を殺しながら腫瘍内で増幅していくというこれまでの治療法にはない発想に基づいた療法で・・・続きを読む

参考文献

  1. Louis DN, Ohgaki H, Wiestler OD, et al: The 2007 WHO Classification of Tumours the Central Nervous System Acta Neuropathol (Berl) 114: 97, 2007

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