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アバスチン療法(進行性悪性神経膠腫、放射線壊死) 

当院では進行した悪性神経膠腫(再発例を含む)および悪性神経膠腫の治療経過中に生じた遅発性放射線壊死に対してアバスチン療法(一般名:ベバシズマブ)を行っています。

悪性神経膠腫が大きくなるには血液から供給される栄養の確保が必要で、そのために腫瘍は、血管内皮成長因子(VEGF)という因子を出して新しい血管(腫瘍血管)を作り出そうとしています。

そして、このVEGFは新生血管を形成するだけでなく、腫瘍の悪性化の過程にも関与していて、実際の臨床でもVEGFが悪性神経膠腫の進行や予後に大きく影響していることが報告されています。

アバスチンは、このVEGFの働きを選択的に阻害する薬剤です。これにより腫瘍の増殖速度が低下したり、脳浮腫が軽減されたりすることが期待できます。

かつて脳腫瘍に対するアバスチンの使用は保険で認められていませんでしたが、平成25年6月14日に承認され、現在は悪性神経膠腫の患者については保険が使えるようになっています。

当科では、他院で手術を受けられた方でもアバスチン療法を行っています。原則として初回のみ入院(一泊二日)して安全性を確認し、その後問題なければ外来で継続しています。

アバスチン療法の適応について詳しくお知りになりたい方は、担当医にお尋ねください。


アバスチン療法でがんの成長が阻害される様子

アバスチン療法でがんの成長が阻害される様子

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