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生体分子凝集体と遺伝子制御:スーパーエンハンサーから染色体外DNAへ  Biomolecular Condensate and Gene Regulation: from Super-enhancer to Extrachromosomal

学友会セミナー

開催情報

開催日時 2024年8月20日(火) 14:00 ~ 15:00
開催場所 病院棟8階北大会議室
講師 鈴木 洋
所属・職名 名古屋大学大学院医学系研究科 分子腫瘍学 教授
演題 生体分子凝集体と遺伝子制御:スーパーエンハンサーから染色体外DNAへ  Biomolecular Condensate and Gene Regulation: from Super-enhancer to Extrachromosomal
世話人
主たる世話人:
南谷 泰仁(造血病態制御学分野)
中西 真(癌防御シグナル分野)
 
 
 
 
 
 
       
       
       
 
       
       
       

概要

遺伝子の制御は生命現象の根幹をなしますが、実は、その基本的なメカニズムの理解は今もアップデートされ続けています。スーパーエンハンサーは細胞種特異的な遺伝子制御の仕組みを理解するために2013年に提案され、我々は、マイクロRNAとの関係に注目しスーパーエンハンサーコンセプトの妥当性を実証してきました。スーパーエンハンサーの研究は、医学・生命科学のさまざまな分野で注目されている細胞内相分離の研究と合流・融合することにより、生体分子凝集体(Biomolecular condensate)を介した遺伝子制御の理解という新たな研究の潮流に発展してきています。本セミナーでは、スーパーエンハンサーに関係する研究やバイオインフォマティクス・数理モデル・AIを用いた研究アプローチを紹介した上で、①生体分子凝集体がどのように遺伝子を制御しているのか、②がんにおける新しいゲノム異常である染色体外DNA(extrachromosomal DNA)をどのように治療標的化するのか、といった新しいテーマに関する最近の知見を議論したいと思います。