医療・医学研究に関する「告知」の研究
学友会セミナー
学友会セミナー:2020年01月20日
開催日時: | 2020年01月20日 18:00 ~ 19:00 |
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開催場所: | 総合研究棟8階 大セミナー室 |
講師: | 李 怡然 |
所属: | 東京大学医科学研究所 ヒトゲノム解析センター
公共政策研究分野 特任研究員 |
演題: | 医療・医学研究に関する「告知」の研究
―遺伝性腫瘍に関する家族内での情報共有を事例に |
概要: | 2010年代以降、疾患の早期発見や予防・治療選択のために、医学的にactionable(対処可能)な疾患について、患者や家族が積極的にリスクを知り、家族内で共有することを、推奨する傾向が強まっている。たとえばBRCA1/2は遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(HBOC)の原因遺伝子であり、サーベイランスや乳房・卵巣のリスク低減手術、分子標的薬PAPR阻害剤の選択のためにも、血縁者への情報共有が期待される。さらに、がんゲノム医療が推進され、網羅的なゲノム解析を伴うがん遺伝子パネル検査が臨床実装、保険収載された。つまり、家族歴をもたない一般のがん患者と家族も、二次的所見としてわかる遺伝性腫瘍の情報の取扱いについて、意思決定に直面する事態が生じている。しかし、日本の患者・家族の情報共有の実態や課題点については、十分明らかにされていない。
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世話人: | 〇宮野 悟 (DNA情報解析分野)
武藤 香織 (公共政策研究分野) |