未定ファージを見つけ、仕組みを探り、治療を目指す ―細菌とファージの攻防からファージ療法まで―
学友会セミナー
開催情報
| 開催日時 | 2026年9月3日 13:00-14:00 |
|---|---|
| 開催場所 | 1号館講堂 |
| 講師 | 氣駕 恒太朗 |
| 所属・職名 | 国立健康危機管理研究機構 国立感染症研究所・治療薬開発研究部 第4室 室長 |
| 国名 | 日本 |
| 演題 | 未定ファージを見つけ、仕組みを探り、治療を目指す ―細菌とファージの攻防からファージ療法まで― |
| 世話人 | ◎井元 清哉(健康医療インテリジェンス分野) 〇真下 知士(先進動物ゲノム研究分野) |
概要
未定バクテリオファージは、細菌に感染するウイルスです。細菌はファージ感染を防ぐさまざまな機構をもち、ファージもまた、それらを回避する仕組みを獲得しています。私たちは、こうした細菌とファージの攻防を分子レベルで解析してきました(Nat. Commun. 2024, 2025, 2026a, 2026b)。また、ファージゲノムの改変・再構成や、薬剤耐性菌に有効な治療用ファージの探索にも取り組んでいます。研究の過程では、当初の仮説では説明できない結果が、ファージの新たな性質や機構を明らかにする契機となることがありました。本講演では、こうした実験結果をどのように解釈し、研究を展開してきたかを、具体的な研究例とともに紹介します。さらに、患者由来菌に適したファージを選択して用いる「個別化ファージ療法」に向けた取り組みについても紹介します。あわせて、実際の治療に用いるために必要となるファージ製剤の製造、品質管理、感受性試験と、臨床応用に向けた現在の課題について述べます。
