English
Top

CRISPR/Casシステムを用いたマウスゲノム編集

学友会セミナー

学友会セミナー:2013年10月18日

開催日時: 2013年10月18日 11:00-12:00
開催場所: 東京大学医科学研究所 2号館 2階 小講義室
講師: 伊川 正人
所属: 大阪大学微生物病研究所 附属感染動物実験施設・教授
演題: CRISPR/Casシステムを用いたマウスゲノム編集
概要:

近年、哺乳類ゲノムの遺伝子改変法として、ZFNやTALENなどの人工制限酵素が注目されている。ゲノム中の標的配列を切断し、NHEJやHDRを利用して遺伝子欠失や挿入、置換を行う手法である。しかしZFNやTALENは、作製過程が複雑で難しく、またペプチドによりDNAを認識するために生じる配列特異性などの問題があった。
最近になって、原核生物の獲得免疫ともいえるCRIPR/CasシステムのCas9酵素がgRNA (guide RNA) を利用して20塩基ほどのDNA配列を特異的に認識して切断できることを利用したゲノム編集技術が開発された。2013年初めに哺乳類細胞への応用が報告され1, 2)、5月には受精卵への注入により非常に効率良くマウスのゲノム編集ができることも報告された3)。
我々もマウス受精卵にCas9, gRNAを注入することで、複数の遺伝子座の破壊に成功しており、従来のZFNやTALENに比べて非常に簡便であり、再現性も高く、高効率であることを確認している4)。本講演では、CRISPR/Cas技術の紹介と同時に、その活用法について我々の知見も踏まえて紹介・議論したい。

1. Cong L et al., Science 2013; 339:819-823.
2. Mali P et al., Science 2013; 339:823-826.
3. Wang H et al., Cell 2013; 153:910-918.
4. Mashiko et al., submitted.

世話人: ○吉田 進昭(発生工学研究分野・教授)
 三宅 健介(感染遺伝学分野・教授)