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マスト細胞の炎症と組織特異性

学友会セミナー

学友会セミナー:2013年09月26日

開催日時: 2013年09月26日 15:00-16:00
開催場所: 東京大学医科学研究所 2号館 2階 小講義室
講師: 倉島 洋介 博士
所属: 炎症免疫学分野
演題: マスト細胞の炎症と組織特異性
概要:

炎症、アレルギー、肥満、感染といった様々な局面にマスト細胞が関係することが報告されており、抗原提示、細胞遊走・細胞増殖の促進、免疫監視、免疫寛容といったマスト細胞の様々な作用が解き明かされている。炎症性腸疾患に関しては1970年代に患者の腸管組織では脱顆粒様のマスト細胞が多く存在していることが報告されていたが、炎症性腸疾患におけるマスト細胞の役割や活性化の機序に関しては不明な点が残されている。つまり、マスト細胞の活性化様式を紐解くことで、マスト細胞の機能の多様性や、炎症性腸疾患をはじめとする炎症性疾患の発症機序の解明、新しい疾患予防・治療法の開発を導くことが可能であると考えられる。本セミナーでは、炎症性腸疾患におけるマスト細胞の活性化機序や役割と、我々が最近見出したマスト細胞の組織特異性を制御する組織環境因子および組織特異性の破綻が導く炎症についての知見について紹介する。

世話人: ○伊庭 英夫(宿主寄生体学分野・教授)
 清野 宏 (炎症免疫学分野・教授)