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統計数学による大規模シークエンスデータ解析とがんのシステム的理解

学友会セミナー

学友会セミナー:2012年04月27日

開催日時: 2012年04月27日 17:00-18:00
開催場所: 東京大学医科学研究所 総合研究棟 8階 大セミナー室
講師: 白石 友一
所属: DNA情報解析分野
演題: 統計数学による大規模シークエンスデータ解析とがんのシステム的理解
Statistical analysis for large-scale sequencing data and systems understanding of cancer
概要:

近年の高速シークエンサーの発展に伴い、大量のサンプルに関してゲノム、エピゲノム、トランスクリプトームなどの網羅的オミックスデータが計測されている。演者は、これまでにトランスクリプトームデータに基づく細胞内分子ネットワーク解析など、統計数学に基づくオミックスデータのシステム的解析の方法論について研究を行ってきた。
 本セミナーでは、演者が中心となって開発した、エキソームデータからがん細胞における体細胞変異の統計的予測を行うためのエキソームデータパイプライン(Genomon)について紹介する。Genomonは、ヒトゲノム解析センターのスーパーコンピュータ上に実装されており、大量のエキソームデータについてマッピングから統計的仮説検定に基づく変異同定までの一連の情報処理・統計解析をシームレスに行うことを可能としている。実際の解析例として、造血器腫瘍患者検体からのエキソームデータの解析を紹介し、がんのシステム的理解に向けた展望について述べる。

世話人: ○中井 謙太(機能解析イン・シリコ分野 教授)
 宮野 悟 (DNA情報解析分野 教授)