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秦裕子技術専門員、令和3年度 文部科学大臣表彰 研究支援賞を受賞

2021年04月06日
附属疾患プロテオミクスラボラトリーの秦裕子技術専門員が「高精度質量分析技術を活用した先端医科学研究への貢献」において、令和3年度 文部科学大臣表彰 研究支援賞を受賞しました。

質量分析技術の近年の飛躍的な進展にもかかわらず、プロテオミクス研究における我が国の国際競争力は必ずしも向上していません。その主たる要因として、高度な分析技術を有する熟練技術者の不足並びに多様化する解析支援に対応可能なサポート体制の不備が挙げられており、これらの課題の克服が急務とされていました。

本業績では、革新的な高精度質量分析技術をがん、感染症、再生医療などの先端医科学研究へ幅広く応用する研究支援体制を確立しました。学内外からの多様な解析依頼に対してサンプル調製、質量分析、情報解析から論文作成に至るまでの一連のプロセスを同一研究施設内で体系的に行うため、各プロセスに関する高度な専門性を有する人材の育成と有機的に相互連携する研究支援基盤の整備に尽力し、先進的な研究成果の発信を可能にしました。

現在までに学内外の大学・研究機関と500件を超える共同研究が実施され、Nature、Cellなどをはじめとする欧文国際誌へ80報以上の学術論文を報告することによりプロテオミクス研究における我が国の国際競争力の強化に貢献しています。

本業績により、多様化したプロテオーム解析に関する綿密な研究支援を実施する体制が確立され、他施設では為し得ない統合的な解析技術の提供を通して当該研究領域の研究生産性向上に大きく寄与することが期待されます。