HOME > 研究組織 > 公募班 > 公募班員紹介

公募班員紹介

タンパク質リジンアシル化修飾の調節による幹細胞システムの制御と
その加齢変化

吉澤 達也(熊本大学 准教授)
吉澤 達也
吉澤 達也
ヒストンのアセチル化修飾などのエピジェネティックな遺伝子発現制御機構の破綻は、老化・がん・代謝疾患に深く関与することが明らかになりつつある。近年、NAD依存性脱アセチル化酵素であるサーチュイン(哺乳類ではSIRT1-7)に、アセチル基のみならずサクシニル基、長鎖脂肪酸由来のアシル基など様々なアシル基を取り除く酵素活性が新発見されており、新たな概念のエピゲノム調節因子として注目を浴びている。我々は最近、SIRT7が間葉系幹細胞や神経幹細胞の維持や分化を制御する可能性を見出した。現在、SIRT7の酵素活性は弱い脱アセチル化と脱サクシニル化しか発見されておらず、真の酵素活性は不明とされている。そこで本研究では、リジン脱アシル化酵素としてのSIRT7の分子酵素学的解析の進展を足がかりに、幹細胞システムにおけるアセチル化以外のアシル化修飾による遺伝子発現制御機構と、アセチル化以外のアシル化修飾の加齢変化とステムセルエイジングの連関を解明していく。

研究室ホームページ

http://srv02.medic.kumamoto-u.ac.jp/dept/biochem2/biochem2.html