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公募要領:ステムセルエイジングから解明する疾患原理

領域略称名:幹細胞老化と疾患
領域番号:3606
設定期間:平成26年度〜平成30年度
領域代表者:岩間 厚志
所属機関:千葉大学大学院医学研究院

 加齢に伴い発症する疾患には、組織の生理的変化である老化が深く関与する。超高齢社会に急増する加齢関連疾患に対応し健康長寿を実現するためには、生理的な老化と加齢関連疾患の統合的な理解が必須である。このような中、近年の幹細胞研究の目覚ましい進歩は、多くの組織が幹細胞システムによる絶え間ない再生機転により維持されていることを明示した。一方、不老と考えられてきた幹細胞には寿命があり、幹細胞あるいは幹細胞ニッチの加齢変化(ステムセルエイジング)が、加齢関連疾患の重要な要因であることが明らかになりつつある。

 本領域では、「加齢に伴う疾患は、様々な組織幹細胞および幹細胞ニッチの加齢変化をベースに、多様な抗老化システムの破綻によって起こる」との仮説のもと、“ステムセルエイジング”という視点から組織の老化と加齢関連疾患の発症原理を検証し、『老いと病』という今日的命題の解決に挑む。

 このため、以下の研究項目について、「計画研究」により重点的に研究を推進するとともに、これらに関連する2年間の研究を公募する。1年間の研究は公募の対象としない。また、研究分担者を置くことはできない。

 公募研究の採択目安件数は、単年度当たりの応募額600万円を上限とする研究を6件程度、300万円を上限とする研究を10件程度予定している。

 研究項目A01では、幹細胞あるいは幹細胞ニッチの生理的加齢変化の実態に関する研究を、研究項目A02では、加齢関連疾患に関わるステムセルエイジングの実態の解明に関する研究を公募する。公募研究では、計画研究を補うような意欲的な研究(神経、筋肉などの幹細胞システムなど)や、若手研究者からの萌芽的・挑戦的な提案を歓迎する。

(研究項目)
 A01 ステムセルエイジングの特性
 幹細胞あるいは幹細胞ニッチの生理的加齢変化の実態に関する研究
 A02 加齢関連疾患とステムセルエイジング
 加齢関連疾患に関わるステムセルエイジングの実態の解明に関する研究