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公募班員紹介

加齢に伴う筋衛星細胞機能障害のグローバル解析

大石 由美子(東京医科歯科大学 難治研 准教授)
大石 由美子
大石 由美子
加齢に伴う筋量の低下(サルコペニア)は、高齢者が生活の質(QOL)を損なう原因となり、筋損傷と修復・再生のインバランスにより発症する。骨格筋の再生や修復を担うのは、筋特異的体性幹細胞である筋衛星細胞である。加齢に伴い、筋衛星細胞の数や再生能が低下することが知られているが、筋衛星細胞の幹細胞としての未分化性が保たれるしくみや、加齢に伴い筋衛星細胞機能が低下し、サルコペニアを発症する機序は明らかではない。
私たちは、筋損傷後の修復や再生に、ストレス応答性転写因子KLF5が重要な役割を果たすことを明らかにした。本来、厳密に調節されるべきKLF5の機能とそれを軸とした筋分化プログラムの制御異常が、加齢に伴う幹細胞の未分化性の低下や、分化・再生能の低下にも直結している可能性が高い。本研究では、転写・エピゲノム・トランスクリプトームのグローバル解析を用い、「分化障害」の視点から加齢に伴う筋衛星細胞の機能変化を明らかにする。

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