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計画班員紹介

高齢者造血器腫瘍の発症基盤としてのステムセルエイジングの解明

分担:横手 幸太郎(千葉大学 医学系研究科)
横手 幸太郎
横手 幸太郎
全身性に老化が促進したような症候を示す疾患群を早老症と呼ぶ。Werner症候群(以下、WS)はRecQ型DNAヘリケースの変異により生じる代表的な遺伝的早老症であり、思春期以降に白髪や脱毛、両側性白内障、四肢末梢皮膚の萎縮や難治性潰瘍、インスリン抵抗性糖尿病などを生じ、悪性腫瘍や冠動脈疾患のため40〜50歳代で死亡することが多い。これまで我々は、本邦におけるWSの実態調査を行ない、患者予後を改善する治療法を探索するとともに、診断基準・診療ガイドラインを作成してきた。本研究では、WS患者における諸臓器の幹細胞老化を検証するとともに、ゲノム解析を行い、癌や代謝疾患の発症においてWRN遺伝子変異と協調して働く遺伝子異常を同定する。また、WRN/Tertダブルノックアウトマウスを用い、両遺伝子の欠損による幹細胞のテロメア短縮とゲノム不安定性の増加が、どのように個体老化(早老症)を生じるのかを、逆遺伝学的手法を通じて明らかにする。さらに、WS患者の体細胞由来iPS細胞を用い、体細胞への再分化後に生じる早老形質について、その分子機構を解析する計画である。

研究室ホームページ

http://www.m.chiba-u.jp/class/clin-cellbiol/