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計画班員紹介

老化ストレスシグナルによる腸管上皮幹細胞制御機構の解明

代表者:佐藤 俊朗(慶應義塾大学 医学部)
佐藤 俊朗
佐藤 俊朗
腸管上皮は内腔に存在する腸内細菌や食餌抗原などの異物に対する生理的な炎症とそれに伴うストレスシグナルに絶えず曝されている。加齢とともに腸管上皮細胞は遺伝子変異やエピジェネティックな変化が蓄積し、本邦でも増加傾向になる大腸がんの発がんに結びつくと考えられている。このような腸管上皮細胞の老化状態は慢性的な腸管粘膜の炎症を特徴とする潰瘍性大腸炎において加速することがわかっている。我々は、単一の腸管上皮幹細胞から組織様構造であるオルガノイドを形成させる培養技術を開発し、ヒト体内の加齢による腸管上皮細胞のゲノム・エピゲノム変化を解析する。こうした研究により、加齢や炎症による大腸発がんメカニズムを分子レベルで解明し、加齢変化を抑制する新しい大腸発がん予防の開発を目指す。