HOME > 研究組織 > 計画班 > 計画班員紹介

計画班員紹介

色素幹細胞における老化ストレスと幹細胞の運命制御

代表者:西村 栄美(東京医科歯科大学 難治疾患研究所 教授)
西村 栄美
西村 栄美
超高齢社会において加齢関連疾患の克服に向けて、組織の老化機構の解明が急務となっている。我々は色素幹細胞を同定し(Nature 2002)、加齢によって幹細胞の自己複製が不完全となりニッチの中で分化して枯渇するため、毛が白毛化するようになること、つまり幹細胞のエイジングによる枯渇が明らかな老化形質の発現に直結していることをはじめて明らかにしている(Scinece 2005)。さらに放射線照射などのゲノムストレスによりそのプロセスが顕著に促進的におこることを見出している(Cell 2009)。本研究においては、加齢に伴う老化ストレスの種類によって、放射線照射時のように幹細胞枯渇を経て白毛化に至るようなゲノム毒性ストレスと、発癌剤のように十分に白毛化せずにメラノーマ発生を促進させるものがあることを想定し、それぞれの特徴づける老化シグナルを同定し、幹細胞の運命制御機構を明らかにする。さらに、これらのシグナル制御により疾患の発症制御や治療へと応用することを目指す。

研究室ホームページ
http://www.tmd.ac.jp/mri/scm/