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計画班員紹介

早期老化マウスにおける幹細胞システムの老化促進と加齢疾患の発症に関する研究

代表者:鍋島 陽一(公益財団法人先端医療振興財団 先端医療センター)
鍋島 陽一
鍋島 陽一
幹細胞は自己複製と分化のバランスによって維持されている。このバランスが一生を通じてどのように制御/維持され、組織の修復、恒常性を実現しているのか、極めて興味深い。我々は、多彩な老化関連疾患に類似の変異表現型を呈するklotho変異マウスの解析により、ビタミンDの持続的活性亢進の下流で高カルシウム血症、顕著な高リン血症、タンパク分解の亢進がおこり、動脈硬化、動脈、軟部組織の顕著な石灰化、肺気腫、皮膚の加齢性萎縮、骨密度の低下などが起こることを報告してきた。また、変異マウスでは、組織破壊が過度に進行し、BrdUで長期ラベルされる幹細胞も減少する。これらの事実は、Klotho KOマウスは組織破壊、組織修復のバランス制御、加齢変化に伴う幹細胞の減少・枯渇機構を解析する優れたモデルであることを示している。よって、本研究ではklotho KOマウスの解析、幹細胞制御に関連する分子の解析、並びに関連化合物の作用機構の解析を通して幹細胞の増殖と分化のバランス制御、幹細胞の減少・枯渇の分子機構、損傷組織修復の分子機構の解明に貢献する。

研究室ホームページ

http://www.ibri-kobe.org