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計画班員紹介

高齢者造血器腫瘍の発症基盤としてのステムセルエイジングの解明

分担:宮本 敏浩(九州大学 病態修復内科)
宮本 敏浩
宮本 敏浩
大部分のヒト骨髄系造血器腫瘍は、造血幹細胞(HSC)レベルから多段階の腫瘍化過程を経て進展することが知られている。一方で、成熟リンパ性腫瘍の多くは成熟リンパ球が直接腫瘍化したものであると考えられていた。我々は、高齢者に多い成熟B細胞性腫瘍である慢性リンパ球性白血病(CLL)において、HSCレベルで前白血病状態を生じうる機能的異常が獲得されていることを報告し(Kikushige et.al, Cancer Cell, 2011)、海外との共同研究によりCLLで高頻度に認められる遺伝子異常の多くが造血幹細胞レベルで獲得されていることを報告した(Damm et.al, Cancer Discovery, 2014)。他の成熟リンパ性腫瘍においても、同様のHSCレベルからの腫瘍化機序が報告されはじめており、新規のリンパ腫進展モデルとして注目されつつある。本研究では、老化のHSCに与える影響に注目し、CLLのHSCレベルからの腫瘍進展メカニズム解明を目標とする。

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