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計画班員紹介

血管ニッチによって制御されるステムセルエイジングと加齢関連疾患発症機序の解明

代表者:南野 徹(新潟大学 医歯学系 教授)
南野 徹
南野 徹
老化した細胞は加齢とともに組織に蓄積し、様々な加齢関連疾患の病態に関与することが示唆されている。我々はこれまでに、p53依存性細胞老化シグナルを臓器レベルで検証し、血管や心臓、脂肪組織におけるその活性化が、それぞれ、動脈硬化や心不全、糖尿病といった生活習慣病の発症に関与していることを報告してきた (Nature 2007; Nat Rev Cardiol 2008; Nat Med 2009; J Clin Invest 2010; Cell Metab 2012; Cell Metab 2013)。加齢や病的ストレスは、初期に組織の血管内皮細胞におけるp53依存性シグナルを活性化することによって、臓器全体の機能に影響を及ぼし、疾患の発症に繋がっていくことが示唆されている。特に血管ニッチの加齢・ストレス性変化が、組織幹細胞の恒常性を障害し、臓器機能不全をもたらすことが想定されている。本研究では、血管ニッチの加齢性変化機構を解明するとともに、微小環境の変化と、それに伴う細胞間コミュニケーションの変調によって惹起される組織・臓器機能不全発現メカニズムを、幹細胞老化の観点から解明し、加齢関連疾患の新しい病態概念を確立するとともに、新規治療標的を同定する。

研究室ホームページ

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