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鎌状赤血球貧血症に対する造血幹細胞遺伝子治療

国際共・共拠点セミナー

開催情報

開催日時 2021年4月28日(水)9:30~10:15
開催場所 オンライン開催(Zoom) ※聴講希望者はaya-oka[at]ims.u-tokyo.ac.jpまで
演者 ジョン・ティスデイル
所属・職名 米国国立衛生研究所、心肺血液部門、細胞分子治療分・チーフ
国名 アメリカ合衆国
演題 鎌状赤血球貧血症に対する造血幹細胞遺伝子治療
使用言語 英悟
世話人 内田 直也

概要

鎌状赤血球貧血症はbグロビンの点遺伝子変異によって赤血球が血管閉塞を起こし、貧血、疼痛、臓器障害を生じる病気である。正常の造血幹細胞を移植することで治癒することが可能だが、適格なドナーは10%くらいしか見つからない。そこで、患者自身の造血幹細胞を遺伝子レベルで修復する遺伝子治療を研究開発している。我々の臨床試験では、レンチウイルスベクターを使って患者造血幹細胞に治療型bグロビン遺伝子を導入することにより、一回の治療で半永久的に治癒することができる。本年、1例(47例中)の患者でベクター陽性の急性骨髄性白血病を合併したが、染色体異常と癌関連遺伝子の変異を認め、ベクターによる挿入変異ではなく、疾患背景による白血病発病が疑われた。本セミナーでは鎌状赤血球貧血症に対する造血幹細胞遺伝子治療について紹介する。(文責:内田直也)