センター長 長村 文孝
先端医療研究センターは、基礎研究の成果を附属病院における診療への橋渡し的役割を果たす臨床応用を前提とした研究分野の集合体です。その使命は、血液領域や消化器などの悪性腫瘍、COVID-19等の感染症、免疫疾患など各疾患領域の問題点を解明して次世代の治療法に結実させることです。また、臨床での知見を基に基礎研究を行う、ベッドとベンチを双方向に結んだ臨床医科学と橋渡し研究(TR)の実践も使命としています。各研究分野が相互に連携するだけでなく、所内の他の部門・センターや所外の研究者と幅広く密接な連携を取っています。本センターは、造血器腫瘍を主な研究対象とする造血病態制御学分野、新型コロナウイルス感染症やHIV感染症を中心とする感染症の専門家からなる感染症分野、消化器がんを研究領域とする臨床ゲノム腫瘍学分野、消化器がんに対してロボット手術等の先端的医療を実施するフロンティア外科学分野、脳腫瘍外科領域のTRを実施する先端がん治療分野、TRを支援するレギュラトリーサイエンス担当の先端医療開発推進分野、消化器疾患の発生機序の解明を行う先端ゲノム医学分野、消化器腫瘍に対する内視鏡手術を進める先端消化器内視鏡学分野、手術時の高度な麻酔医療を提供する侵襲防御医学分野、血液悪性疾患の病態解明を行う血液・腫瘍生物学分野、生命科学研究倫理を扱う生命倫理・医事法研究分野の11分野から構成されています。スタッフの多くが医師であり、医科研病院の診療業務を支援しつつ新たな医療開発に従事しています。