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直腸がんに対する術前治療
直腸とは
「直腸」とは大腸のうち肛門から入ってすぐの
15-20cmくらいの部分をいいます。ですから、
直腸は大腸の一部で、直腸以外の大腸を「結腸」
と呼びます。
直腸がん
大腸がんは直腸がんと結腸がんに分けられます。大腸がんのうち約30%は直腸がんです。
直腸がんの特徴
直腸は骨盤の骨に囲まれた部分であるため手術が難しい。
結腸がんと比べて手術後に同じ部位から再発する可能性が高い。
肛門括約筋に近いので、永久的な人工肛門になる可能性がある。
直腸の周囲には膀胱機能や性機能を司る神経があるため、手術によりこれらの機能に影響が出やすい。
したがって直腸がんの手術は、専門医とそうでない医師との差が特に出やすいと考えられます。
私たちの直腸がん手術
私たちは大腸のエキスパートとして、次のことを心がけております。
がんを治す、または最大限にコントロールする。
可能な限り永久的な人工肛門を避ける。
可能な限り神経障害を残さない。
この目的を達成するため1980年代から私たちは術前放射線療法を行ってきました
(東京大学医学部附属病院にて)。現在は術前放射線化学療法に進化しています。
術前放射線化学療法
上の図をご覧ください。左が発見された時の「がん」、右が放射線化学療法後です。
放射線の影響で多少赤味が残っていますが、「がん」は跡かたもなくなっています。
いつもこれほど効くとは限りませんが、ほとんどの方で「がん」が小さくなり、
手術しやすくなります。そうすると、小さな範囲を切除すればよくなりますので、
肛門や神経を残すことが容易になります。
Q: この治療に害はありませんか?
当然の質問です。結論から言うと重大な事態はほとんどありませんでした。しかし、
肛門の近くの皮膚が赤くなったりひりひりすることは比較的よくあります。
放射線終了後に自然に治っていきます。また、血液中の白血球が少なくなり、
抗がん剤の量の調節が必要になることもあります。
括約筋間切除術
自然の肛門を出来る限り残すため、最近開発された「括約筋間切除術」も行っております。
詳しくは、他のページを見ていただくか担当医までお知らせください。