モデル動物作製の概要

受精卵を用いた
ゲノム編集マウスおよびラットの作製

概要

gRNAとCas9タンパク質を用いることでゲノム上の特定の配列にindel変異またはLarge deletionを誘導し、遺伝子ノックアウトマウスを作製します。また、ドナーDNAを併用することで1~数kbp程度の配列の挿入も行います。

作製の手順

ゲノム編集に用いるマウス系統はC57BL/6J(日本クレア)、ラット系統はF344/Jclです。
それ以外の系統を希望される方は、打ち合わせ時にご相談ください。

変異作成に必要なgRNAおよびドナーDNA配列は当コアにおいて設計・準備いたします。
もし、依頼者が設計したgRNAの使用を希望する場合は、その旨お知らせください。

エレクトロポーレーション法またはインジェクション法により受精卵のゲノム編集を行います。

得られた産仔組織の一部を採取し、PCRによるジェノタイプスクリーニングを行います。
離乳後、変異導入マウスをSPF環境下で輸送します(通常エレポ後7週間程度)。

Tgマウスの作製

概要

DNA溶液をマウス受精卵の前核に注入することで、遺伝子導入マウスを作製します。

作製の手順

使用するマウス系統はC57BL/6J(日本クレア)です。
それ以外の系統を希望される方は、打ち合わせ時にご相談ください。

Tg作製に必要なDNA配列は当コアにおいて設計・準備いたします。
もし、依頼者が設計したDNAの使用を希望する場合は、その旨お知らせください。

マイクロマニピュレーターを用いて受精卵前核にDNA溶液を注入します。

得られた産仔組織の一部を採取し、PCRによるジェノタイプスクリーニングを行います。
離乳後、変異導入マウスをSPF環境下で輸送します(通常エレポ後7週間程度)。

キメラマウスの作製

概要

依頼者が準備した、または当コアで樹立したES細胞をマウス胚盤胞に顕微注入することで、キメラマウスを作製します。
レシピエント胚としてC57BL/6JまたはICRマウスを選択して下さい。どちらの胚を選択するかについて不明な点があれば当センターにご相談下さい。

作製の手順

当コアにおいてゲノム編集あるいは相同組換え法等により遺伝子改変ES細胞を樹立します。
使用するES細胞株の系統は129、C57BL/6NあるいはC57BL/6J x 129F1です(Tet-on systemの場合はF1のみ)。
依頼者がドナーES細胞を準備した場合には、ドライアイス中で当センターまで送付して下さい。

樹立したES細胞を胚盤胞に顕微注入することによりキメラマウスを作製します。
1件の依頼あたり2クローンを顕微注入します。

得られた産仔のうち、毛色でキメラが確認できる個体を選抜して離乳後にSPF環境下で輸送します(通常、顕微注入後7週間程度)。