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進行中の臨床研究

臨床研究名 進行性悪性胸膜中皮腫患者に対する増殖型遺伝子組換え単純ヘルペスウイルスG47Δを用いたウイルス療法の臨床研究
始めに 悪性胸膜中皮腫は主としてアスベスト(石綿)が原因となって生じる悪性腫瘍で、アスベストに曝露されてから30〜40年後に発症すると言われています。これまでは比較的希な疾患でしたが、近年その発症率は増加傾向にあります。悪性胸膜中皮腫の治療としては、手術、放射線療法、化学療法が行われますが、特に再発した腫瘍に対しては有効な治療法がありません。東京大学医科学研究所附属病院では進行性悪性胸膜中皮腫に対する新たな治療法を開発するため、がん治療用単純ヘルペスウイルスI型のG47Δを用いたウイルス療法の臨床試験を実施します。これは、厚生労働省の承認および東京大学医科学研究所遺伝子治療臨床研究審査委員会の承認を得て行われるものです。今回の臨床試験は、製薬会社などが行い、厚生労働省から医薬品としての承認を取得するための臨床試験、いわゆる「治験」ではありません。
試験の概略 対象となるのは、悪性胸膜中皮腫患者で、腫瘍が再発もしくは増大していて、かつ手術適応がない場合です。これまでの膠芽腫、前立腺がん、嗅神経芽細胞腫を対象としたG47Δの臨床試験では、投与方法はすべて腫瘍内投与でしたが、今回の臨床試験では胸腔内にG47Δを投与します。
G47Δのもととなった単純ヘルペスウイルスI型は、口唇に水疱を生じる口唇ヘルペスの原因ウイルスですが、ごくまれに角膜炎や重症の脳炎を起こすことが知られています。単純ヘルペスウイルスI型の3つの遺伝子に組み換え技術を用いて人為的変異を加えたのがG47Δです。G47Δは、がん細胞の中でのみ複製し、その過程でがん細胞を破壊する直接的な殺細胞効果がありますが、同時にがん細胞に対して特異的な免疫を惹起する抗腫瘍効果が期待されています。今回の臨床試験は、胸腔内投与というこれまでにない投与方法となるため、G47Δの安全性の評価が第一の目的ですが、治療効果を調べることも目的のひとつとしています。

参加のための
主な規準
・悪性胸膜中皮腫であると病理学的に診断が確定していること。(病理組織型(上皮型、二相型、肉腫型)および病期は問わない)
・手術適応のない再発または進行性の悪性胸膜中皮腫であること。
・根治術未施行であること。(放射線療法および化学療法の有無は問わない)
・歩行可能で軽作業(軽い家事、事務作業等)ができること。
・1カ月以内に化学療法等の前治療を受けていないこと。
・重篤な合併疾患や大幅な検査値異常がないこと。
資料 プレスリリース(PDF656KB)

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