血液学は、基礎研究の成果がダイレクトに臨床現場の診断や治療へと直結する、非常にダイナミックで魅力的な分野です。白血病をはじめとする造血器腫瘍や多様な血液疾患に対して、近年の技術革新により病態の解明は劇的な進展を遂げています。
私たちの最大の使命は、「研究と臨床を結びつける仕事を行うこと」です。日々の診療の中で直面する患者さんの臨床的課題を出発点とし、研究室での深い探求を経て、そこで得られた知見を再び患者さんの元へ、より精度の高い層別化や新たな治療法として還元する。この「Bench to Bedside」のサイクルを力強く回していくことを目指しています。
この目標を実現するために、当教室ではゲノム研究からin vivo、モデルマウスまでを広く扱う、シームレスな研究体制を構築しています。 次世代シークエンサーを用いたデータ解析やクローン造血のメカニズムに迫るゲノム研究・バイオインフォマティクスにとどまらず、そこから見出された分子基盤を、細胞生物学的な手法やモデルマウスを用いた個体レベルの機能解析(in vivo)によって多角的に検証します。ドライ(計算科学)とウェット(基礎実験)の両輪を駆使する包括的なアプローチこそが、複雑な造血器疾患の本質を理解し、新規治療標的を創出するための大きな原動力となります。
また、こうした環境を通じて、これからの血液学を牽引する次世代の「Physician-Scientist」の育成にも全力を注ぎます。臨床の疑問を科学的に解決する力と、先端研究を臨床応用へと昇華させる視座を持った若き才能が、ここで多く育つことを願ってやみません。
基礎研究者と臨床医が垣根を越えて活発に議論を交わし、造血病態の制御と新たな血液腫瘍学の地平を切り拓くべく、教室員一同、真摯に歩みを進めてまいります。興味のある方の教室への参加を歓迎しています。是非、お声がけください