教育内容
初期研修について
東京大学医学部附属病院・日本赤十字社医療センター・NTT東日本関東病院・東京都済生会中央病院・地域医療機能推進機構東京山手メディカルセンター・地域医療機能推進機構東京高輪病院・公立学校共済組合関東中央病院・公立昭和病院・東京逓信病院・東京警察病院・関東労災病院・済生会横浜市東部病院・けいゆう病院・諏訪赤十字病院と連携し、初期研修のプログラムを組んでおります。当科では、膠原病領域を担当し、指導医の指導を受けながら、臨床研修を行なっていきます。
主な研修
入院診療(手技を含めて)、外来見学、症例プレゼンテーション、抄読会発表、
内科学会提出用症例要約作成
内科専攻医研修について
内科専門医およびサブスペシャリティー領域の専門医を目指して、臨床経験豊富な指導医より適切な指導を受けながら、研修を行なっていきます。
主な研修
外来・入院診療、当直業務、症例プレゼンテーション、抄読会発表、研究会・学会発表、症例報告論文発表
研修を終えて
井上 拓海 先生(アレルギー免疫科 内科研修医 2022.11)
「アレルギー免疫科での臨床研修を終えて」
この度は1ヶ月に渡り、貴院アレルギー免疫科にて臨床研修を行わせていただき、誠にありがとうございました。私の出身大学に膠原病内科が無く、現在所属している施設にも膠原 病内科がなかったため、膠原病を一から学んでみたいという考えで貴科での研修を希望いたしました。振り返ると、日々勉強になることが多く、大変実りある1ヶ月でした。 外来では関節リウマチ、全身エリテマトーデス、IgG4 関連疾患をはじめとする多彩な疾患を持つ患者の診察に同席いたしました。膠原病は特徴的な身体所見を呈することが多く、それらを数多く実際に見ること、触れることができました。さらに研修の途中からは外来の予診も行わせて頂く機会にも恵まれ、身体所見を自身で取り、検査所見を判断して治療方針を考え、上級医と相談する流れを通して、膠原病に対するフレームワーク的思考を少しずつ組み立てることができました。山本先生をはじめ先生方には「考え方」をご指導いただく場面に多く恵まれ、1ヶ月を通して膠原病患者の診察やアセスメントを繰り返す中で、専門医の先生方の「考え方」の一端をうかがい知ることができたのは大変貴重な経験でした。 入院患者では主に検査入院を通して、膠原病のみならず生活習慣病含めた慢性疾患の管理を学びました。現在の所属施設は急性期疾患が多く、慢性期疾患を丁寧に見る機会はあまりありませんでした。慢性期疾患を丁寧にアセスメントし、エビデンスに基づいて治療介入する中で、単に検査結果を良くするのではなく、患者の健康寿命を延⻑させる管理を経験することができました。 私は貴院アレルギー免疫科での研修まで、正直なところ膠原病は捉え所のない複雑で難しい疾患として敬遠する節もありましたが、本研修を通じて数多くの症例を経験し、膠原病治療のフレームワークを学ぶ中でそのような苦手意識を払拭することができました。この経験は今後の医師人生に必ず役立つものであり、後輩にも貴院での研修をお勧めしたいと思います。改めてこの度は貴院アレルギー免疫科でのご指導をいただき、誠にありがとうございました。山本先生、上原先生、⻘地先生にはお忙しい中丁寧なご指導を頂き、深く御礼申し上げます。引き続きお世話になるかと存じますが、今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
渡邊 清太郎 先生(アレルギー免疫科 内科研修医 2022.2)
「医科学研究所での研修を終えて」
この度は医科学研究所での研修を受け入れてくださりありがとうございました。非常に貴重な1ヶ月だったと考えています。
私は大学を卒業してから, 約2年間市中病院で初期研修を行ってきました。救急外来や一般内科中心の初期研修を送っており、膠原病については診療科がないこともあり、縁遠い研修となっていたため、ぜひ膠原病を研修したいと考え、1ヶ月という短い間でしたが、医科学研究所アレルギー・免疫科で研修させていただきました。
医科学研究所での研修では大きく三点のことを学ばせていただきました。
まず一点は膠原病についてです。山本先生の外来見学、入院患者の診察、レクチャーを通して、国試勉強以来ほとんど触れてこなかった膠原病を一から勉強させていただきました。病棟業務に忙殺されることはなく、外来見学や入院患者の診察で浮かんだ疑問を調べる時間もあり、多くのことを学べました。
続いて二つ目ですが、市中病院で臨床を研鑽している身として忘れがちになりますが、医師は科学者でもあるということです。山本先生、上原先生から伺った研究の話がとても印象的でした。自分はまだまだ駆け出しで臨床現場において様々なことを学んでいる最中ではありますが、臨床現場で生じたclinical questionを大切にし、その疑問をリサーチしていくリサーチマインドをもった医師になりたいと考えています。
三点目ですが、環境の異なる病院を経験できたということです。病院にはそれぞれの地域での役割がありますが、その役割が異なる病院で研修できたということです。病院の役割に沿った診療を行うことも大切であると感じました。
最後になりますが、ご多忙の中、時間を割いて多くのことを教えてくださった、山本先生、上原先生ありがとうございました。今後とも機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
松下 真也 先生(アレルギー免疫科 内科専攻医 2021.4-2021.9)
「医科研病院での研修について」
私は卒後5年目に新専門医制度内科領域プログラムの中で、連携施設として医科研病院のアレルギー・免疫科(膠原病科)で半年間の研修を行いました。膠原病科を診療科として置いている科は少ないため、短い期間でしたが非常に貴重な時間を過ごせたと思います。
具体的には関節リウマチやIgG4関連疾患、強皮症、掌蹠膿疱症性骨関節炎など多岐に渡る疾患を経験することができました。また、ステロイドの使い方など他科においても必要な知識も学ぶことができました。医科研病院は私がこれまで勤めてきた病院と比較して、科の垣根が低く、比較的他科にコンサルトしやすい病院であると思います。救急外来はなく、担当する患者数もそれほど多くないため、臨床業務に忙殺されることはなく、非常にゆとりのある時間を過ごすことができました。その分の時間を臨床業務以外の時間に充てることができ、半年間の間で内科学会地方会の発表や昨年度から執筆していた症例報告の論文作成なども行うことができました。現行の内科専門医制度では多岐にわたる診療科の症例の経験が必要です。医科研病院は短期間の研修も受け入れているそうなので、膠原病症例の経験のために一度ご検討いただければと思います。
吉田 龍太郎 先生(アレルギー免疫科 内科研修医)
「医科研病院での研修」
当院アレルギー免疫科を研修させて頂いております、卒後3年目、後期研修1年目の吉田 龍太朗と申します。初期研修中に総合内科医に出会い、出身地である東北では医師が少なく総合内科医の能力が求められると考え、後期研修では内科知識をさらに深く身に付けたいと思いました。医科研病院では、リウマチ・膠原病領域の専門性の高い疾患に対する最新治療を実臨床で経験することが出来ます。一般的な市中病院ではこの分野の症例はあまり多くはなく、なかには専門診療科がないため最後まで自分で診療することが出来ないこともあるかと思います。当院では、他院からの紹介など多様な症例が集まり、初期診療から専門性の高い治療までを学ぶことが出来ます。また指導医の先生方は各領域の研究をされており、第一線で活躍されている先生方から直接、最新の知見や情報を学ぶことが出来るのも魅力のひとつです。私のような幅広く内科を学びたいと考えている者にとっては、リウマチ・膠原病を疑った際にどのような鑑別を挙げ、どのような検査が必要かなどを学ぶことが出来る良い環境ですし、また、この分野に進みたいと考えている方にとっても、難治症例の治療などを深く学ぶことが出来る充実した環境だと思います。