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発表論文解説

急性骨髄性白血病を促進する新たな分子メカニズムの解明(変異型ASXL1とBAP1が形成するポジティブ・フィードバック・ループによる白血病発症促進機構の解明)

Nature Communications 7月16日オンライン版掲載
浅田 修平1, 合山 進1, 井上 大地1,2, 四方 紫織1, 竹田 玲奈1, 福島 剛1, 米澤 大志1, 藤野 赳至1, 林 康貴1, 川畑 公人1,3, 福山 朋房1, 田中 洋介1, 横山 明彦4, 山崎 聡5, 秦(小塚)裕子6, 尾山 正明6, 小島進也7, 河津 正人8, 間野 博行7,9, 北村 俊雄1
1東京大学医科学研究所 細胞療法分野,2Human Oncology and Pathogenesis Program, Memorial Sloan Kettering Cancer Center, 3Department of Hematology/Oncology, Weill Cornell Medical College, 4国立がん研究センター 鶴岡連携研究拠点 がんメタボロミクス研究室, 5東京大学医科学研究所 幹細胞治療分野, 6疾患蛋白質工学分野, 7東京大学大学院医学系研究科 細胞情報学講座, 8東京大学大学院医学系研究科 ゲノム医学講座, 9 国立がん研究センター
Mutant ASXL1 cooperates with BAP1 to promote myeloid leukaemogenesis

近年の遺伝子解析技術の発達により、造血器腫瘍における様々な遺伝子変異が同定されてきた。ASXL1は骨髄性腫瘍で高頻度に変異を認める遺伝子であり、その変異は予後不良因子であることが知られている。しかしながら、ASXL1変異が白血病発症を促進する分子メカニズムは明らかではなかった。
今回、東京大学医科学研究所の北村俊雄教授、合山進准教授、浅田修平特任研究員のグループは、変異型ASXL1がBAP1と協調して急性骨髄性白血病を促進する分子メカニズムを明らかにした。また、ASXL1変異を持つ白血病細胞やHOXA遺伝子が高発現している白血病細胞に対し、BAP1の阻害が強い治療効果を示すことを見出した。これらの研究成果は、今後、急性骨髄性白血病に対するBAP1を標的とした新規治療戦略の開発につながることが期待される。

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