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発生工学、iPS細胞技術を応用した個体レベルでの
エピゲノム医科学研究

遺伝子の塩基配列変化を伴わない、DNAメチル化に代表される塩基配列の化学修飾様式(エピジェネティックス)は、正常の発生や成体恒常性の維持における幹細胞の機能や、細胞分化などに重要な役割を果たしています。一方でエピゲノムの異常は発がんや細胞老化など様々な病態形成に関与することが明らかとなりつつあります。

体細胞からiPS細胞への初期化に代表されるリプログラミング技術の発展により、細胞の運命制御が可能となりつつあります。リプログラミング過程には、塩基配列の変化は必要としないものの、エピジェネティック修飾状態の変化を伴うことが知られています。本研究室では、リプログラミング技術をエピゲノム改変のツールとして利用し、エピゲノム制御機構を改変可能なマウスを作製することで、発がんや細胞老化における個体レベルでのエピゲノム制御の意義を解明し、その知見を応用してがん細胞の運命制御、細胞老化への介入を目指しています(Cell 2014)。

効率的なエピゲノム制御法の開発には、正常のエピゲノム制御機構を深く理解する必要があります。私たちは遺伝子改変技術と網羅的エピゲノム解析技術を組み合わせることで、多能性幹細胞や個体発生過程におけるエピゲノム制御の意義解明を目指しています(Nature 2017)。

マウス発生工学とiPS細胞技術を駆使した個体レベルでのエピゲノム研究により、エピゲノム制御による独創的な疾病治療法の開発を目指します。

 

東京大学医科学研究所 システム疾患モデル研究センター 先進病態モデル研究分野は、平成29年12月に新たに開設されました。


マウス発生工学、iPS細胞技術を駆使したがん研究

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糖尿病根治を目指した膵島細胞の増幅技術の開発、運命転換制御機構の解明
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