FACSの原理

FACSとは

FACS(fluorescence activated cell sorting)は、蛍光抗体で染色した細胞を液流に乗せて流し、レーザー光の焦点を通過させ、個々の細胞が発する蛍光を測定することによって細胞表面にある抗原量を定量的に測定することのできる機器です。

FACS analysis

細胞内外の蛍光強度だけでなく、細胞の大きさ(前方散乱光forward scatter、FSC)、内部構造(側方散乱光side scatter、SSC)、といった生物学的特性も測定できます。

加えて、その情報にもとづき特定の細胞だけを、生きたまま、無菌的に分取(sorting)することも可能です。

FACSは大別して、各パラメータの解析のみ可能な機器(アナライザー)と、分取機能を兼ね備えた機器(セルソーター)に分けられます。

「FACS」はベクトン・ディッキンソン社の登録商標ですが、発音しやすいことから、流体を利用した細胞測定法の一般名称、FCM: flow cytometory(フローサイトメトリー)のほぼ同義語として広く利用されています。例えば、FACSの「S」はSortingから来ていますが、現在ではベクトン・ディッキンソン社製のアナライザーにも、「FACS〜」という名称が用いられています。

ソーティングとは

FACSは細胞を解析するだけでなく、その結果にもとづいて特定の細胞だけを無菌的に分取(ソーティング)することができます。

ソーティングの機構には液滴荷電方式およびセルキャプチャー方式があります。図に液滴荷電方式の原理を示します。

ノズルを超音波振動させることにより、シース流は途中から液滴を形成します。

目的の細胞を含むシース流が液滴を形成しようとする寸前にシース流を荷電すると、液滴を形成する以前のシース液はアースにより荷電がキャンセルされるが、液滴は荷電したままとなります。

荷電した液滴は下流にある偏向板に引き寄せられ、回収容器へとソートされます。この機構を用いることにより、個々の細胞が持つ多数の情報をもとに、極めて高い純度で、目的の細胞を正確に任意の数だけ入手することが可能となります。

また、クローンソーティングといって、96穴プレートなどに目的の細胞を1個づつ分取することも可能です。細胞のクローナルなアッセイや、培養細胞をコンタミネーションから救う場合などに使用されます。

FACS sorting

細胞を1個1個解析するという機構上、時間当たりに分取出来る細胞数は陽性率に比例します。

Ariaを例にとると、おおまかな目安として1秒間に5,000個の細胞を解析できるので、陽性率が10%の細胞ならば回収効率を考慮すると1秒間に400個、1時間では約100万個の細胞を分取できます。陽性率が1%の細胞ならば1時間で約10万個回収可能となります。

極端に大きい細胞や圧力に弱い細胞はソーティングできない場合もあり、注意が必要です。

1 April, 2005

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