“国際学生フォーラム2009” 参加報告記事


 1122()1126()5日間、オーストラリアグリフィス大学・ゴールドコーストキャンパスにてInternational Student Research Forum 2009が開催された。今年は日本、中国、アメリカ、オーストラリアから大学院生46名が参加し、研究成果の発表を通じて交流を深め合った。東大では参加者を公募した結果12名の応募があり、そのうちこれまでの研究実績及び応募動機の2つの観点から選抜した5名の博士課程大学院生(医科学研究所4名、先端科学技術研究センター1名)を代表として派遣した。

 現在では規模も拡大し、名称も変更されたが、本フォーラムは元々200510月に医科学研究所主催で開催された東大-中国科学院学生フォーラムに端を発する。現在は東大医科研、中国科学院、米ネブラスカ大学メディカルセンター、そしてオーストラリアで最も実力を伸ばしつつあるグリフィス大学の4校がコア・メンバーとなっており、持ち回りで主催している。グリフィス大学が主催校となるのは今回が初めてであった。同校の主な研究成果には、インフルエンザウィルス抑制剤の開発(Mark von Izstein教授)、成体ラット鼻組織からの多能性幹細胞の分離(Alan Mackay-Sim教授)などがある。

 研究発表セッションは23()24()2日間に行われた。各大学の学生リーダーは、フォーラム運営に携わるほか、セッションの座長も務める。本フォーラムはバイオメディカルをメインテーマとしているが、中にはエコロジー分野の研究発表や、雄ミバエ間の求愛行動を抑制する遺伝子についての研究発表などもあり、大変興味深かった。

 また、セッションの他にグリフィス大学の所有する研究所への訪問やオーストラリア文化体験など、参加者同士の交流を深めることのできるイベントも行われた。中でも、歓迎会でのバーベキューとオーストラリア先住民族(アボリジニ)によるダンスパフォーマンス、ローンパインコアラ保護区は特に印象的であった。

 大変意義のある、充実した5日間のフォーラムは参加者にとって大変貴重な経験となった。企画・運営にご尽力頂いたグリフィス大学の方々に感謝申し上げたい。