乳腺の発達と免疫に関わるTNF-Rファミリーとその情報伝達 (RANKとCD40を中心として)
学友会セミナー
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2002年開催 学友会セミナー
開催日時: | 2002年2月8日(金)14:00 ~ 16:00 |
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開催場所: | 東京大学医科学研究所 白金ホール会議室 |
講 師: | 西村 俊秀 |
所 属: | 大阪大学・微生物病研究所・感染動物実験施設 |
演 題: | 乳腺の発達と免疫に関わるTNF-Rファミリーとその情報伝達 (RANKとCD40を中心として) |
概 要: | TNF-Rファミリーは生物の体内で様々な機能を果たしている重要な分子である。近年、その情報伝達に関わる分子が次々に同定され、TNF-R > TRAF > NIK > IKK > IkB > NF-kBという膜タンパクから転写因子までの情報伝達経路の1つが解明された。実際のデータを踏まえながら、この情報伝達系路について解説する。 一方、我々はNIKのミュータントマウスで乳腺の形態形成異常が存在することを見出した。RANKのノックアウトマウスやIKKαのミュータントマウスでも同様の報告があり、乳腺の発達にはRANKとその情報伝達が重要な役割を演じていることが示唆される。 また、CD40は免疫反応において重要な機能を果たしている。CD40とCD154 (CD40L)との相互作用をブロックすると様々な免疫反応がおきなくなる。CD154は活性化したT細胞で発現が見られるが、CD40の発現はB細胞、マクロファージ、樹状細胞、上皮細胞と様々な細胞で観察される。今回、我々は上皮細胞で発現するCD40も細胞免疫に重要な役割を果たしていることを見出したので報告する。 |
世 話 人: | 甲斐 知恵子 吉田 進昭 |