サルに学ぶレトロウイルス感染症 ~病原ウイルスの起源・進化と感染病態モデル~
学友会セミナー
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2005年開催 学友会セミナー
開催日時: | 平成17年10月17日(月) 18:00~19:30 |
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開催場所: | アムジェンホール大会議室 |
講 師: | 三浦 智行 |
所 属: | 京都大学ウイルス研究所 助教授 |
演 題: | サルに学ぶレトロウイルス感染症 ~病原ウイルスの起源・進化と感染病態モデル~ |
概 要: | ヒトに病気を引き起こすレトロウイルスとして、エイズの原因となるヒト免疫不全ウイルス(HIV)と、成人T細胞白血病の原因となるヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)が知られているが、それぞれ類似のウイルス(SIV/STLV)をヒト以外の霊長類も保有している。本セミナーでは、主としてアフリカのヒトやサルより分離された様々なタイプのHIV/SIVおよびHTLV/STLVの分子系統解析について説明し、これらウイルスの起源・進化について考察する。また、急務とされるエイズ予防・治療法開発のためには、感染個体レベルで実験的に解析できる動物モデルが必須であるが、HIV-1が感染する動物種は限られている。我々は、アカゲザルに感染するSIVの外皮蛋白遺伝子を中心とした約半分のゲノム領域をHIV-1のものと置き換えたサル/ヒト免疫不全キメラウイルス(SHIV)を作製することにより、エイズのサル感染モデル系を確立した。このSHIV-アカゲザルのモデルを用いたエイズの病原性研究について紹介する。 |
世 話 人: | ○ウイルス感染分野 河岡 義裕 実験動物研究施設 甲斐 知恵子 |