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LPS認識におけるToll-like receptor(TLR)、およびそれに会合するMDタンパク質の役割

学友会セミナー

学友会セミナー

2001年開催 学友会セミナー

開催日時: 2001年2月13日(火)15:00 ~ 17:00
開催場所: 東京大学医科学研究所 アムジェンホール大会議室
講  師: 三宅 健介 博士
所  属: 佐賀医科大学医学部免疫血清学教室
演  題: LPS認識におけるToll-like receptor(TLR)、およびそれに会合するMDタンパク質の役割
概  要: 宿主の病原体認識機構は自然免疫と獲得免疫に大別される。リンパ球による獲得免疫は、固体レベルで完結しており、個体が経験した病原体情報は子孫には伝わらない。一方自然免疫では認識分子がゲノムに゙さコードされており、危険な病原体の情報が祖先から子孫へと伝えられる。その中心となるの認識分子がToll-like receptor(TLR)である。長い間捜し求められてきたグラム陰性菌リポ多糖(LPS)を認識する分子TLR4もそのひとつである。三宅博士は自然免疫系に関与するTLRファミリーの生理機能をRP105の単離同定、その遺伝子欠損マウスを作製し、TLRが病原体の認識に重要な役割を果たすことを明らかにしてきた。三宅博士らの新しい研究手法を導入した感染遺伝の研究は世界的にも注目されている。TLR4がどのようにLPSを認識するのか、またTLR4と獲得免疫がどのように連携しているのか、まだ明らかではない。この点で鍵となる分子が、MDタンパク質である。MD-2はTLR4と会合し、TLR4によるLPS認識に必須の分子である。MD-1はLPSによる獲得免疫(Bリンパ球)活性化に重要である。本セミナーでは、MDタンパクについて、これまでの演者の知見およびこれからの研究の方向性に関して、最新の情報も含めて伺うことができると思いますので、多くの方のご参集をお待ちしています。
世 話 人: 笹川 千尋
高津 聖志