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新しいゲノムのCaretaker分子:Fanconi貧血蛋白FANCD2の同定と作用機構

学友会セミナー

学友会セミナー

2001年開催 学友会セミナー

開催日時: 2001年9月3日(月)15:00 ~ 16:00
開催場所: 東京大学医科学研究所 アムジェンホール大会議室
講  師: 谷口 俊恭 博士
所  属: 谷口 俊恭 博士
Dana-Farber癌研究所
演  題: 新しいゲノムのCaretaker分子:Fanconi貧血蛋白FANCD2の同定と作用機構
概  要:

Fanconi貧血は、先天奇形、進行性の骨髄不全、白血病などの悪性腫瘍の高頻度の合併を特徴とする遺伝疾患である。遺伝的には8群以上に分類され、これまでに6つの遺伝子がクローニングされている。谷口俊恭博士は1999年よりDana-Farber癌研究所のD'Andrea博士の研究室において、新しいFanconi貧血蛋白FANCD2の同定に大きく貢献し、さらにこの蛋白がDNA損傷によりモノユビキチン化(mono-ubiquitination)を受け、家族性乳癌卵巣癌関連蛋白BRCA1と相互作用することを見出した(文献1,2)。今回のセミナーでは、これらの成果と最近の進展、特にATMによるFANCD2のリン酸化などのトピックについてお話しいただく予定である。


<文献>
1. Molecular Cell (2001) 7: 241-248
2. Molecular Cell (2001) 7:249-262
世 話 人: 山下 孝之
井ノ上 逸朗