東京大学医科学研究所

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学友会セミナー

学友会セミナー:2019年3月13日

開催日時: 2019年3月13日 16:00 ~ 17:00
開催場所: 1号館2階 2-1会議室
講師: 伊藤 博崇
所属: ハーバード大学 ブリガム・アンド・ウィメンズ病院
脳神経外科 研究員
演題: 脳腫瘍マウスモデルに対する遺伝子組換え単純ヘルペスウイルス治療におけるモニタリング解析
概要:

悪性神経膠腫は、手術、化学療法、放射線療法による集学的治療がなされているにも関わらず、この数十年間生命予後の改善が見られておらず、全く異なる治療アプローチの開発が求められている。そこで、がん細胞で選択的に複製してがん細胞を破壊するがん治療用ウイルスを用いたウイルス療法が、日本、欧米を中心に進められ注目されている。遺伝子組換え単純ヘルペスウイルス(HSV)による抗腫瘍効果の機序はウイルス感染・複製による直接的殺細胞効果と、それに引き続いて起こる腫瘍特異的細胞傷害性T細胞の活性化によると考えられている。伊藤博士は、悪性神経膠腫に対するウイルス療法の臨床試験では患者によって治療反応性に違いが見られることに着目し、その治療反応性の決定因子の解析を目的として、脳腫瘍モデルを用いた腫瘍・ウイルスの力学動態の解析を行った。その結果、脳を用いた免疫組織化学染色でResponder、Non-Responder間で自然免疫細胞の分布が異なることを見出した。さらにRNAシーケンスによる発現解析を行い、免疫細胞の発現プロファイルにも違いがあることを発見した。本セミナーでは、治療反応性規定因子の絞り込みや、特異的な薬剤併用によるウイルス療法の効果改善への挑戦についてもご紹介いただく予定である。

世話人: 〇北村 俊雄 (細胞療法分野)
 藤堂 具紀 (先端がん治療分野)