東京大学医科学研究所

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学友会セミナー

学友会セミナー:2019年3月13日

開催日時: 2019年3月13日 11:00 ~ 12:00
開催場所: 2号館 大講義室
講師: 鈴木 由紀 
所属: 日本大学生物資源科学部・専任講師
演題: インフルエンザウイルスのゲノム適応進化
概要:

インフルエンザウイルスはダイナミックに進化するウイルスで、進化と病原性が密接に関係している。例えば、免疫回避や薬剤耐性ウイルスは、インフルエンザウイルスのゲノムにアミノ酸突然変異が生じることによって出現する。また、新型インフルエンザウイルスは、ヒトやトリ、ブタ由来のウイルスが遺伝子再集合を起こすことによって誕生し、パンデミックな流行を起こす。このように、インフルエンザウイルスの進化はウイルスの病原性の獲得進化に関わることは自明であるが、いまだに本ウイルスの制御は難しく、ウイルスは我々を先回りして進化する。
インフルエンザウイルスは古くから塩基配列が決定されており、データベースには現時点において57万本以上の塩基配列が登録されている。その殆どは、野外で流行したウイルスに由来することから、宿主との攻防に打ち勝ったウイルスの進化情報が多く蓄積されている。発表者は、これらの遺伝情報と分子進化学的手法を用いてインフルエンザウイルスの適応進化機構の解明を行なっている。本セミナーではその中から、ヘマグルチニンのN型糖鎖付加部位の獲得進化と、ウイルスの複製に関わるRNA二次構造の進化に関する研究を中心に紹介したい。

世話人: 〇河岡 義裕 (ウイルス感染分野)
 川口 寧 (ウイルス病態制御)