東京大学医科学研究所

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学友会セミナー

学友会セミナー:2018年8月29日

開催日時: 2018年8月29日 16:00 〜 17:00
開催場所: 病院棟8階南会議室
講師: 谷澤 健太郎
所属: 東京大学医科学研究所附属病院 外科・助教
演題: 大腸憩室の基礎と疾患~患者さんに大腸憩室を語れるように~
概要:

憩室とは腸にできるくぼみである。大腸憩室には便がはまり込み、様々な疾患を引き起こすことがある。たとえば憩室の炎症を憩室炎といい、虫垂炎と同じような症状を呈するし、憩室出血は下血となって現れる。穿孔すれば腹膜炎であり致命的になることもある。すなわち、憩室自体は疾患とは言えないが、疾患の原因となり得る状況だとは言える。
 憩室炎も憩室出血も多くは保存的に回復するし、穿孔は重篤だが頻度はかなり低い。そのため大腸憩室はあまり重要視されることはなく、実はよく知らないという医療従事者が多いと推測される。しかし、この「知らないけど良くなって当たり前」の感覚は大変危険である。説明不足となり患者さんの不安をあおりトラブルの原因にもなりうる。また一方で、症状が増悪したり繰り返したりして必要と認められるときに手術治療の選択に抵抗を感じてしまうことも良性疾患の難しさである。ケースバイケースに対応するには知識をもって患者さんとよく話し合う必要がある。
 本セミナーでは大腸憩室と関連疾患の解説をし、実際に下血を繰り返した大腸憩室に対して結腸切除を行った症例を提示する。専門外の方でも出会うことの少なくない疾患であり、きっと役に立つし興味を持っていただけるであろう。

世話人: 〇東條 有伸 (分子療法分野)
 四柳 宏 (感染症分野) 篠崎 大 (外科)