東京大学医科学研究所

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学友会セミナー

学友会セミナー:2018年7月11日

開催日時: 2018年7月11日 16:00  ~ 17:00
開催場所: 総合研究棟8階 大セミナー室
講師: 平田 真
所属: 東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター シークエンス技術開発分野・特任研究員
演題: Common Diseaseの臨床情報解析とRare Diseaseのゲノム解析~個別化医療の実現を目指して~
概要:

2003年に始まった「オーダーメイド医療の実現プログラム」では、個別化医療の実現を目指し、疾患や薬剤感受性に関連する遺伝因子の大規模全ゲノム関連解析(GWAS)を中心とした研究が進められてきた。本プログラムでは15年間を通じて51疾患、約27万人の生体試料および臨床情報の収集が行われ、世界最大規模のバイオバンク・ジャパン(BBJ)が構築されている。我々は本プログラムの第1期に登録された47疾患、20万人の方の臨床情報と追跡調査から得られた予後に関する情報について、疫学的手法を用いた分析を行い、研究参加者の全体像や疾患ごとの参加者の特性、生存期間等を明らかにした。さらにBBJが保有する臨床情報や生体試料の研究への利活用を促進すべく、この臨床情報解析に用いたデータベースを元にBBJ保有試料検索システムを構築し、BBJの試料やゲノム解析情報を誰もが任意の条件で検索することを可能にした。
一方、我々は2014年に骨軟部腫瘍ゲノムコンソーシアムを立ち上げ、全国の骨軟部腫瘍診療の基幹病院と研究機関との連携を進めながら、骨軟部腫瘍のゲノム解析を遂行している。本プロジェクトではまず脱分化型脂肪肉腫のゲノム解析より開始し、総計で100症例を超える腫瘍組織を用いてその遺伝子異常の特徴や予後関連因子、腫瘍原性や悪性転化に関わる遺伝子異常を明らかにしてきた。また、我々は軟骨肉腫のゲノム解析で高頻度に認められたIDH1/2遺伝子変異に着目し、その機能解析や薬剤スクリーニングを行うため軟骨肉腫マウスモデルの確立も進めている。
本セミナーでは、上記プロジェクトを通して実施した臨床情報解析やゲノム解析の研究成果、今後の展望について紹介する。

世話人: 〇宮野 悟(DNA情報解析分野)
 柴田 龍弘(ゲノム医科学分野)
 井元 清哉 (健康医療データサイエンス)