東京大学医科学研究所

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学友会セミナー

学友会セミナー:2015年10月27日

開催日時: 2015年10月27日 16:00-17:00
開催場所: 東京大学医科学研究所 2号館 2階 小講義室
講師: 加藤 幸成 博士
所属: 東北大学大学院 医学系研究科 地域イノベーション分野・教授
演題: がん細胞特異的抗体の開発と臨床応用
~副作用のない抗体医薬を目指して~
概要:

我々は近年、がん細胞に特異的反応性を示すモノクローナル抗体を作製する技術(CasMab法)を開発した。CasMab法は、がん細胞のみを攻撃する抗体を高い効率で作製する戦略的プラットフォームであり、新規の標的に対する抗体医薬の開発だけでなく、既存の抗体医薬品を副作用のほとんどない抗体医薬品に置き換えることができる。また、がん細胞に高発現していても正常細胞にも発現していることで、抗体医薬の開発が断念されていたような標的に対し、抗体医薬の開発に挑戦することができる。悪性脳腫瘍や悪性中皮腫のような、全く治療法の開発されていない難治性のがんに対する抗体医薬の開発にも取り組んでいる。すでに我々は、ポドプラニンという膜タンパク質に対するCasMabの開発に成功した。ポドプラニンは、リンパ管や肺胞上皮細胞のような正常細胞にも高発現しており、これまで抗体医薬の標的にはならないとされていた。しかし、ポドプラニンに対するCasMabを作製することにより、ポドプラニンが高発現する脳腫瘍・肺がん・食道がん・悪性中皮腫などを抗体医薬で治療することが現実的となってきた。今後、さらに複数の標的に対してCasMabを開発して行く予定であり、最新の研究成果を報告する。
<ラボホームページ>
http://www.med-tohoku-antibody.com/index.htm

世話人: ○田原 秀晃(臓器細胞工学分野・教授)
 東條 有伸(分子療法分野・教授)