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Activating NK cell receptors

学友会セミナー

学友会セミナー

2002年開催 学友会セミナー

開催日時: 2002年2月27日(水)15:00 ~ 16:30
開催場所: 東京大学医科学研究所 アムジェンホール大会議室
講  師: Lewis L. Lanier
所  属: Department of Microbiology and Immunology and the Cancer Research Institute, UCSF
演  題: Activating NK cell receptors
概  要:

演者のグループはT細胞およびNK細胞を中心とした免疫系の研究を行ってきた。最近、NKレセプターファミリーを同定し、この解析を通じて、NK細胞における活性化、不活化のメカニズムについて先進的な研究展開をしている。今回の講演ではNKレセプターからのシグナルを細胞内に伝達するアダプター蛋白質DAP10およびDAP12についてお話しいただきます。

DAP10およびDAP12はともに分子量の小さい膜蛋白質である。DAP10は細胞内部位のYXXMモチーフを介しPI3に結合し活性化する。一方、DAP12は細胞内部位のITAMモチーフを介してSykおよびZAP70チロシンキナーゼを活性化する。DAP12は、KIRやCD94/NKG2Dと呼ばれるレセプターのシグナル伝達を司りサイトカイン産生や細胞免疫に関与する。講演ではリガンドによりDAP12に会合するレセプターを活性化することでNK細胞がいかなる機能を発揮するかについて解説される。DAP10はNK細胞、CD8陽性T細胞、γδT細胞および活性化マクロファージに発現しているレセプターNKG2Dに会合する。

NKG2DのリガンドはMHCクラスI様分子の一群で、腫瘍化した細胞やバクテリアやウイルスが感染した細胞に発現されている。講演ではNKG2Dのリガンドの発現がいかなるメカニズムで誘導され、NKG2D/DAP10を活性化することにより何がおこるのかに関する最新の知見に関して話していただく予定です。

世 話 人: 北村 俊雄
三宅 健介