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神経可塑性を制御するレセプターと膜のトラフィッキング

学友会セミナー

学友会セミナー

2005年開催 学友会セミナー

開催日時: 平成17年5月18日(水) 11:00~12:30
開催場所: 病院棟8階 北会議室
講  師: Dr. Roberto Malinow
所  属: Cold Spring harbor Laboratory
演  題: 神経可塑性を制御するレセプターと膜のトラフィッキング
概  要:

記憶・学習の素過程と言うべきシナプス可塑性の過程で、後シナプス側でのグルタミン酸受容体の増減が鍵となる分子メカニズムであることが近年明らかになりつつあります。

Malinow博士は、LTP(長期増強現象)におけるAMPA型グルタミン酸受容体のサブタイプ特異的なシナプスへの輸送メカニズムを発見されました。神経系の可塑性の基礎となるレセプターの輸送というダイナミックな過程の発見は、神経研究の新たな局面をひらくものです。

現在も輸送現象におけるスキャッフォールティング蛋白の役割をはじめとして、世界をリードする研究を精力的に推進しておられます。本講演では、個体レベルでの連合学習とAMPA受容体の輸送という分子レベルの知見とを直接関連づけた研究の成果を紹介していただきます。是非ご参集ください。


参考文献
Cell 105(3), 331-343(2001)
Annual Review of Neuroscience 25, 103-126(2002)
Science 308, 83-88(2005)
世 話 人: 神経ネットワーク分野 真鍋 俊也
○脳神経発生・分化分野 井上 貴文