東京大学医科学研究所

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所長メッセージ

「東アジアシンポジウム20周年記念特別シンポジウム」開会式 所長挨拶

2013年11月08日

本日は「東アジアシンポジウム20周年記念特別シンポジウム」にご参加頂き、ありがとうございます。本日が今年の東アジアシンポジウム3日目で、最終日となりますが、20周年記念のイベントであり、皆さんにとって有意義で実りあるシンポジウムとなることを願っています。20周年の節目の年ということで、本シンポジウムの成り立ちや目的を振り返り、皆さんにここで簡単にご紹介申し上げたいと思います。
本シンポジウム創立当初からのメンバーの先生方はご存知かと思いますが、1980年代及び90年代初頭は、アメリカやヨーロッパ諸国が医科学・生命科学分野の研究者の交流拠点となっていました。世界中の優秀な研究者たちにとってアメリカは最も魅力的な研究推進の場であり、また重要な国際会議はほとんどすべて欧米諸国を中心として開催されていました。
一方、東アジア圏の優秀な研究者たちは、欧米での先端的研究に多くの東アジア圏出身の研究者が貢献し、また、その素晴らしい研究が実は東アジア圏でも行われていることに気づいていました。そして、「東アジア出身の研究者が欧米で活躍し、そして多くの優秀な研究者が実際に東アジア圏で研究をしているのだから、まずは東アジアの研究者間でネットワークを作り、双方向に学術・研究交流を深めよう。そして、それを基盤として、世界の医科学分野において、東アジア発の国際貢献ができないだろうか。」と考えました。東アジアシンポジウムはこのような将来を見据えた考えからスタートし、1994年から年1回のペースで毎年開催されてきました。開始当初は東京大学医科学研究所の新井賢一教授とソウル大学分子生物学遺伝学研究所のJeong-Bin Yim教授のリーダーシップの下、2校間で開催しておりました。その後、東アジア圏の研究レベルの向上に伴い、本シンポジウム開催7年目には参加機関も増え、12年目には6機関が参加する現在の体制になりました。本シンポジウムの歴史については、より詳しいご紹介が後ほどYim教授からお伺いできるかと思います。このような素晴らしい東アジア圏の医科学・生命科学分野の研究者の為の国際交流の場を作り上げて下さった創立メンバーの先見の明とご尽力に感謝を申し上げます。これまでの歴史や背景を基盤として、今後我々はこの東アジアシンポジウムの蓄積を基盤として、欧米諸国や発展途上国との連携や交流を促進し、最先端医科学を通して、世界に貢献していけたらと考えています。
また、本シンポジウムは開始当初から若手(大学院生およびポスドク)のトレーニングという意味でも大きな価値を持っており、国際学会への登竜門として若手研究者へ良い刺激を与えています。それを反映するように、一昨日、昨日と若手研究者のショートトークとポスター発表が行われ、本日のシンポジウムの最後には毎年恒例の本シンポジウムのハイライトとも言うべきトミーベストポスター賞の授与式が行われます。
本シンポジウムでは、領域の近い研究者同士の交流はもちろん、異なる領域の最先端の研究内容にも触れることができ、新たな視点や思いもよらない関連性に気づくチャンスの場となり、皆さんの研究のさらなる発展と新しい共同研究の機会となることを期待しています。是非、この機会を大いに活用し、ご自身の研究者交流ネットワークそして社会的ネットワークの拡大に繋げて下さい。
創立メンバーの先見性と、20年間に渡り本シンポジウムの趣旨・意義を共有していただきご支援いただいてきた政府、民間の皆様および参画機関の皆様に心より感謝申し上げます。引き続き、東アジアシンポジウムへの継続的なご支援・ご助力どうぞよろしくお願い申し上げます。今後このシンポジウムをさらに魅力的で充実したものに進化させ、東アジア圏でのネットワークの拡大と学際的価値の向上を推進する駆動力となる現メンバーの方々にも、この場をかりて、感謝申し上げます。
20周年という記念すべき年に際しまして、東アジアシンポジウムの将来とその使命について皆さんと再確認したいと思います。本シンポジウム(East Asia Joint Symposium)の略称「EAJS」に掛けてご紹介致します。

"E" Expectation in Cutting-edge Bio-medical Science (最先端医科学・生命科学への期待に応える研究推進)
"A" Acceleration of Bio-medical Science(医科学・生命科学研究の発展促進の起爆剤となる)
"J" Joy to the scientific world(科学推進を通した喜びの共有)
"S" Superb in Bio-medical Science(世界に輝く医科学・生命科学の素晴らしさを提供)

以上の4つ、「期待」「発展促進」「喜び」「素晴らしさ」をポイントに、本シンポジウムの継続的な進化を目指していきたいと考えております。
 本日は10名の素晴らしい研究者の方々にご講演いただきますが、是非活発に議論を交わして頂き、有意義な20周年記念特別シンポジウムにして頂けたらと願っております。
最後になりましたが、本シンポジウムの開催にご理解頂きご寄付を賜りました企業の皆様に心より御礼申し上げます。また、この素晴らしいシンポジウムの準備に関わった医科学研究所プロジェクトコーディネーター室および事務部の職員の皆さんの功績も称え、感謝申し上げたいと思います。
それでは、10名の先生方の発表を一緒にお聴きしましょう。
ご清聴有難うございました。