東京大学医科学研究所

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所長メッセージ

国際学生フォーラム2011開会式挨拶

2011年10月11日

国際学生フォーラム2011にご参加の皆様、ようこそいらっしゃいました。
医科学研究所を代表して歓迎致しますと共に、皆さんがこのようにサイエンスを通した国際交流に非常に意欲的であることを、大変嬉しく思います。

国際学生フォーラムは、元々は2005年に医科研で開催した医科研・中国科学院合同の日中学生フォーラムを発端とし、発展したものです。2005年の初回当初から、当時の清木所長のアイディアにより、学生が中心となって企画・運営を行うことを大きな特徴としています。学生にとっては国際イベントを企画・運営するという将来に有用な貴重な経験になるだけでなく、自分たちの想像力、企画力などを発揮する場にもなります。中国科学院の方々からもこのような学生主動のシステムをお褒め頂き、以来、毎年このシステムを採用しています。現在、オリジナルメンバーである医科研と中国科学院に加え、本日ご出席のネブラスカ大学メディカルセンター、グリフィス大学の4校をコアメンバーとして、毎年持ち回りで開催をしております。中国科学院は3度目、ネブラスカ大学は2度目、グリフィス大学は初の東京での参加となりますが、本日皆様をお迎えすることができ、心より嬉しく思います。

各校ともお忙しい中、そして昨今は財政状況も決して良くない状況かとは思いますが、毎年積極的なご参加を頂き、感謝申し上げます。昨年は他のスケジュールと重なり大変お忙しいにもかかわらず、中国科学院に主催をお引き受け頂きました。本研究所の参加者から、素晴らしい、実りあるフォーラムだったとの報告を受けました。この場をお借りして御礼申し上げます。ネブラスカ大学も、本フォーラムの発展と成長に多大なお力添えを頂いていますし、グリフィス大学も2年前に大変素晴らしいフォーラムを主催して頂きました。この場をかりて、3機関の皆様に心より御礼申し上げます。

さて、私は今年度 "IMSUT Gogo" をスローガンに掲げ、医科学研究所所長に就任致しました。日本語の数字の"5 (Go)"という発音を英語の"Go"に掛けており、スローガンは5つの項目から成ります。これらは医科学研究所が恒常的に進化・発展し医科学研究分野の頂点に立つ為に必要な5項目であり、本フォーラムも言うまでもなく、その中の重要な要素の1つです。来年2012年は、医科研が伝研として歩みだしてから数えて創立120周年、そして医科研に改組されてから45周年の、節目の年となります。さらに5年後、それぞれ125周年と50周年を迎える2017年までに、医科研をより一層進化・発展させ、世界の医科学研究のリーダー的存在になるために必要な"IMSUT Gogo"の5つのポイントを簡単にご紹介いたします。

1. 次世代を担う一流基礎研究者のリクルート

2. 次世代を担う一流臨床研究者のリクルート

3. 医科研の発展を支援するパートナー的組織・機構 (Research and Clinical Foundation)の設立

世界的に卓越した医科学研究機関として国際的競争に打ち勝ち、頂点に立つためには、法人化後にも立ちはだかる様々な規制・制限を克服し、当研究所の発展を継続的に支援するパートナー組織・機構が必要と考えています。この組織の仮称を"IMSUT Research and Clinical Foundation"または"RCF"とし、医科学研究所のパートナー組織として資金調達と支援、優秀な人材確保と派遣、基礎および臨床研究支援、病院関連業務・事務業務支援などに柔軟に対応していくシステムの設立を目指していきたいと思います。

4. 疾病指向型研究の継続的発展をサポートするバイオバンク・リソースシステムの強化

継続的に最先端研究を推進する為には、実験動物、組織、細胞、ウイルス、バクテリア、遺伝子などにはじまりタンパク質・化合物ライブラリーシステムも含めたバイオバンク・リソースシステムを強化していかなければなりません。特に最新の技術によって作成された遺伝子組み換えモデル動物およびiPS/幹細胞に基づいた大小の実験動物モデルを作製そして飼育し、癌・腫瘍、感染症、免疫病を克服し、新規予防・治療に結びつく先導的研究が推進できる新実験動物施設の建設を最優先事項として進めていきたいと考えています。また同時に、全世界の優秀な科学者や学生を集結させることのできる国際的研究拠点システムの構築も視野に入れています。

5. 世界に開かれた医科学研究所として頂点を目指す

世界の研究者・科学者たちが一流と認める医科学研究機関になるためには、国際化にもさらに力を入れていかなければなりません。これは"IMSUT GoGo"の中でも最も重要な項目であると言えます。世界中の優秀な研究者・学生たちを引きつけ、是非とも医科学研究所で研究をしたいと思わせる国際感覚に富んだ魅力と環境を作り上げる必要があります。本フォーラムのような国際イベントを主催することは、そのような環境作りの為に、また自分たちに何が足りないのかを知る意味でも、極めて重要であると考えます。本フォーラムが皆さんにとって実り多いものになることを願うと同時に、何か改善すべき点などがあれば是非ご教示頂きたいと思います。
最後に、本フォーラムの企画・運営に携わる医科研および貴校の学生・スタッフに感謝申し上げます。多くの方々の力により、本日を迎えることができました。
学生の皆さんには、積極的な交流と充実した3日間を期待しますとともに、各校の代表の先生方との本フォーラムの今後についての議論の場も楽しみにしております。

簡単ではありますが、以上で開会の挨拶とさせて頂きます。
ご清聴ありがとうございました。