東京大学医科学研究所

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共同研究

平成28年度若手研究者シンポジウム「若手研究者が切り拓く次世代ウイルス学」

 春一番が吹き荒れた平成29年2月17日(金) 13時より、医科学研究所 近代医科学記念館にて、「若手研究者が切り拓く次世代ウイルス学」と題したシンポジウムが、川口(ウイルス病態制御分野・教授)の支援のもと、加藤・有井(ウイルス病態制御分野・助教)が中心となり、開催されました。
 冒頭、村上所長より、開会の挨拶として、「その昔、医科学研究所で生み出された培養細胞が、春一番と名付けられたというエピソードを交えつつ、ユーモラスに溢れる研究を遂行ためにも、本シンポジウムが若手研究のネットワーク形成の一環となって欲しい。」という激励を頂きました。そして、第一演者である飯島先生(医薬基盤・健康・栄養研究所 アジュバント開発プロジェクト)から、性器ヘルペスウイルスワクチン開発に目がけた解析に関して、ご紹介頂きました。質疑応答では、難知性疾患の根治に向けた多面的な議論が交わされました。次いで、岡本先生(大阪大学 微生物病研究所 分子ウイルス分野)および川口先生(筑波大学医学医療系 感染生物学分野 分子ウイルス学)より、RNAウイルス感染における細胞死や宿主応答等に関する現在進行形の知見をご紹介頂きました。最新の知見をご紹介下さった各先生方の本シンポジウムへの意気込みに呼応するかのように、質疑応答時間のみならず、Coffee Break中も情熱的な議論が交わされましたが、時間の都合もあり、定刻より後半の発表を開始させて頂きました。
 後半のパートでは、西村先生(国立感染症研究所 ウイルス第二部)、山本先生(国立感染症研究所 エイズセンター)が10年スパンの研究成果をご紹介下さいました。ともに、国立感染症研究所にご所属されているだけあり、独自の基礎的研究成果を基盤とし、如何にエンテロウイルス、免疫不全ウイルスを克服するかという命題に向けた最前線の挑戦をご紹介下さりました。そして、最終演者であります山吉先生(東京大学医科学研究所 ウイルス感染分野)からは、パンデミックへの多角的な備えの一翼を担いつつも、同時に、基礎的ウイルス学的研究も高水準で遂行するという研究姿勢を学ばせて頂きました。閉会に際して、川口副所長より、「自分自身もまだまだ若手ウイルス学研究者の気持ちでいたが、確実に若い力が芽吹いてきていることに感激した。さらなる成長を切に願います。」との激励のお言葉を頂き、盛況のうちに本シンポジウムは閉会となりました。また、シンポジウム終了後には、演者の先生方を含む有志で、懇談会も開催され、如何にユーモラスに溢れる研究を展開・発展させていくのかという点を踏まえた活発な議論が繰り広げられました。

 以下のプログラムが実施されました。
13:00-13:05 「開会の挨拶」 
       村上善則 (東京大学医科学研究所 所長)
13:05-13:40 「性器ヘルペスウィルス感染に対する末梢組織免疫制御機構の解明」 
       飯島則文 (医薬基盤・健康・栄養研究所 アジュバント開発プロジェクト)
13:40-14:15 「フラビウイルス感染におけるBcl-2ファミリー蛋白質の制御」 
       岡本 徹 (大阪大学 微生物病研究所 分子ウイルス分野)
14:15-14:50 「小胞輸送系を介したインフルエンザウイルスゲノムの細胞内動態制御機構」 
       川口敦史 (筑波大学医学医療系 感染生物学分野 分子ウイルス学)
14:50-15:10 休憩 Coffee Break
15:10-15:45 「エンテロウイルス71と受容体PSGL-1の結合とその制御」 
       西村順裕 (国立感染症研究所 ウイルス第二部)
15:45-16:20 「サル免疫不全ウイルス中和抗体:in vivo防御機序の解析と誘導の法則性」 
       山本浩之 (国立感染症研究所 エイズ研究センター 第二研究グループ)
16:20-16:55 「全てのA型インフルエンザウイルスのHA蛋白質を認識する
        ヒトモノクローナル抗体の増殖阻害機構の解析」 
       山吉誠也 (東京大学医科学研究所 ウイルス感染分野)
16:55-17:00 「閉会の挨拶」 
       川口 寧 (東京大学医科学研究所 副所長)