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平成24年度若手研究者シンポジウム 「マウス以外のモデル動物におけるLife Science」

平成24年度若手研究者シンポジウム 「マウス以外のモデル動物におけるLife Science」

平成24年11月27日に医科研2号館大講義室にて若手研究者シンポジウムが開催されました。
シンポジウムの前半は、サル(塩沢誠司先生)、ウサギ(本田新先生)、ブタ(築山智之先生)における多能性幹細胞の樹立についての講演が行われました。これまで主にマウスで行われてきました多能性幹細胞での研究は医療への応用に限界があり、ヒトに近い動物を使った研究が必須となっていましたが、講演頂いた哺乳動物での多能性幹細胞の樹立は着実に前進しており、マウスだけでは埋められなかったヒトとの距離が、これらの細胞を使って大きく縮まることが期待される内容でした。
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1) 司会進行  小沢 学先生(医科学研究所 発生工学研究分野)
2) 開会のあいさつ  三宅 健介経理系副所長 (医科学研究所)
3) コモンマーモセット胚性幹細胞を用いた発生工学研究  塩澤 誠司先生(慶応義塾大学 医学部生理学教室)
4) ウサギで樹立されたES細胞とiPS細胞の相違  本多 新 先生(宮崎大学テニュアトラック推進機構)
5) iPS細胞誘導技術を駆使した新型多能性幹細胞培養条件の探索  築山 智之先生(理科学研究所CDB多能性幹細胞研究プロジェクト)

後半の有袋類の生物学的特性 (檜山雅人先生)の講演では、哺乳類の生殖戦略の理解に向け、形態学的観点から有袋類(カンガルー、フクロモモンガ) における雌性生殖器の生物学的特性の基礎的情報を紹介されました。また、家族性大腸腺腫症の原因遺伝子Apcの変異ラットの開発・応用(吉見一人先生)の講演では、新規大腸発がんラットモデルの確立およびヒト大腸癌の病態解析を目的とする臨床応用研究とApc遺伝子解析モデルへの活用が紹介されました。
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6) 有袋類雌性生殖器の生物学的特性  檜山 雅人先生(山口大学大学院連合獣医学研究科)
7) 新規Apc変異ラットの開発とその活用  吉見 一人先生(京都大学大学院医学研究科)
8) 総括  吉田 進昭教授(医科学研究所 発生工学研究分野)

いずれの講演もマウス以外のモデル動物を用いた新たな視点での研究に、多くの参加した学生や研究者から活発な質問と議論が交わされ、これからの生命科学を支える若手研究者にとって大変価値のあるシンポジウムとなりました。
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9) 講演の様子
10) 講演者一同

ポスターをクリックすると大きくなります。