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東京大学医科学研究所

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共同研究

平成23年度東京大学医科学研究所共同研究の募集にあたって

東京大学医科学研究所

東京大学医科学研究所(以下「医科研」という。)は、世界レベルの研究実績を有する日本の生命科学系・医学系の大学附置研究所としては最大規模のものであり、かつ実験医療と先端医療に特化した附属病院を持つ特徴を有しています。その設置目的は、「感染症、がんその他の特定疾患に関する学理及びその応用の研究」ですが、特に、感染症と免疫機構、がんのシグナル伝達や転移、ゲノム解析、幹細胞再生医療、疾患モデル動物などの研究が、現在の医科研の基礎研究の大きな柱となっています。

医科研には、長年にわたる国内外の多くの大学、研究所、製薬企業、バイオベンチャー企業などとの共同研究の実績と経験があります。近年では、ヒトゲノム解析センターがゲノム研究に関する「バイオバンク・ジャパン」の中心研究機関となりました。また、感染症国際研究センターは、感染症研究ネットワークの一環として、国内外の研究機関と連携して数千株の病原体株を保存するとともに共同研究と試料提供を行っています。さらにスーパーコンピュータシステムに関して、ゲノム研究者に対する研究資材の提供や技術指導を行うなどのサービスを提供しており、システム疾患モデル研究センターにおいても、遺伝子改変マウスの作製、管理、研究支援活動などを実施しています。加えて、附属病院には、ヒトを対象とする臨床研究に必要なプロトコール作成のノウハウや臨床細胞工学室、治療ベクター開発室などの支援施設も完備しており、これらの人材と研究基盤を、多様な医科学研究分野の共同研究拠点において生かし、多くの医科学研究分野における共同研究のハブとしての役割を担っています。

近年、医科学研究の分野では、ゲノム情報、遺伝子産物情報の蓄積とそれらを基盤としたさまざまな疾病の病因・病態解明が進み、革新的診断・治療の試みとそれらの実際の医療へのトランスレーションがますます盛んになっています。わが国では少子高齢化の進む中で、疾病構造もがんや生活習慣病を中心としたものに移行しつつあります。しかし、グローバル化する世界の中で、インフルエンザやHIVをはじめとする新興・再興感染症は依然として人類共通の脅威となっています。また、がんや肥満など生活習慣病の病因も、ゲノム要因に加えて、微生物や環境、あるいは生活習慣の複合要因であることが明らかにされつつあります。このような状況で、複雑な基礎あるいは応用の医科学問題を解決するためには、多様な分野の研究者が、今までの常識にとらわれない自由な発想で自らの研究を発展させると同時に、多数の研究グループによるより多くの共同研究を推進していくことが必要になっています。

本公募は、医科研が文部科学大臣より「基礎・応用医科学の推進と先端医療の実現を目指した医科学共同研究拠点」として認定を受け、これまで、教員の自発性に基づいて展開されてきた共同研究を、医科研の知的・人的集積の共同利用として位置づけ、組織的な展開を図ろうとするものです。これにより、現在の日本と世界が必要としている医学・医療上の諸問題を解決するための医科学研究水準の更なる向上、すなわち、感染症、がん、生活習慣病、免疫疾患、血液疾患など多様なヒト疾患に対する基礎・臨床医科学的新知見とゲノム解析・プロテオミクス解析の融合化と再生医療などに関連する多様な基礎及び応用医学の学術研究レベルの向上、当該領域の新しい学術・科学的知識の増大、革新的医薬品・医療技術の研究・開発の推進、国内外の医科学研究人材の育成と幅広い交流の促進などを目指すとともに、併せて、最新のゲノム解析の結果や再生医療技術などの研究基盤と技術を多くの研究者に開放することによる新たな融合的研究領域の創生を図ることを目指します。