教授 山梨 裕司

腫瘍抑制分野の目標は生体や組織の形成、維持、機能の制御に重要なシグナル伝達機構の解明とその破綻として発症する悪性腫瘍やその他の難治性疾患の理解および制御にあります。しかしながら、私個人の興味は広く生命現象全般に及んでいますし、我々が新たな治療法の開発に寄与できるような知見を得ることが仮に可能であるとすれば、疾患との直接的な関係の有無に拘ることなく、純粋に科学的な興味の上に常に新しい知見を追求する以外に道はありません。その為には、それが新しい知見をもたらすものか否かを厳しく自問しながら、自由に、研究を展開することが必要となります。その上で、研究活動にとって最も大切なことは個々の研究者が主体としてその研究を育んでいくことですから、腫瘍抑制分野に所属する研究者全員が、個々の課題を自分の研究として育てていけるように環境を整備し、共に悩みながら進んでゆくつもりです。


もし、我々と共に、主体として研究を進めることに少しでも興味がある場合は、いつでも御連絡いただければ幸いです。人を大切に思い、実験を大切に思う方ならば、どなたでも歓迎致します。いっそう明るく、いっそう力強い研究室にすることが私の希望です。


とても嬉しいことに、大学院生の受入れを開始してから3年目の今回は4名の学生(博士課程1名、修士課程2名、卒業研究1名)が新しい風を運んできてくれました。今年も、その様な風から多くを学びつつ、研究ができることに感謝し、また、その重みを理解し、彼らと彼らの先輩と共に、皆で成長して行けるよう進みます。繰り返しになりますが、もし、我々の研究に少しでも興味をもたれた際には、いつでも、気軽に御来訪頂ければ幸いです。来年の春に向け、私自身が大学院生時代を過ごした医科研において共に学びゆく大学院生を募集しています。個を重んじ、他者と協調しつつ独自の研究を進めゆく人材の育成が私達の希望であり、使命です。

                                                                                                       (平成24年4月、山梨)


学歴

昭和55年 4月 東京大学教養学部理科II類入学

昭和57年 4月  同  理学部生物化学科進学

昭和59年 3月  同  卒業

昭和59年 4月 東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻修士課程入学

昭和61年 4月  同  博士課程進学

平成 元年 3月  同  博士課程修了、理学博士



職歴・研究歴

昭和63年 4月 日本学術振興会、特別研究員

平成 2年 4月 東京大学医科学研究所 助手(制癌研究部)

平成 7年 1月  同  休職

平成 7年 1月 アメリカ合衆国、マサチューセッツ工科大学、博士研究員

         (David Baltimore研究室)

平成10年 1月 東京大学医科学研究所、復職

平成13年 3月  同  助教授(改組により癌細胞シグナル研究部)

平成13年 4月 東京医科歯科大学難治疾患研究所 教授(腫瘍ウイルス分野)

平成14年 4月  同  教授(細胞制御学分野に名称変更)

平成20年 4月 東京大学医科学研究所 教授(腫瘍抑制分野)


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