拠点長からのメッセージ

ゲノム情報に基づく先端医療の教育研究拠点:
オーダーメイド医療の実現と感染症克服を目指して

拠点代表:清野宏

清野宏 生命の情報はゲノムに書き込まれています。そこには種に特異的な情報だけでなく、それぞれの個体に特徴的な情報も含まれています。従ってヒトゲノムは、新しい医療を開発する為の情報の宝庫であるだけでなく、医療を個に最適化するためにも極めて有用な情報源です。しかし、膨大なゲノム情報から、有用な情報を抽出し、利用する方法は、すでに確立されているわけではなく、様々な領域の学術および技術の結集を必要としています。ゲノム研究のもう一つの側面は、国際協調の必要性と急激な技術革新です。ヒトゲノムの完全解読は国際的な協調によって2003年に終了し、その後の、国際ハップマップ・プロジェクトによって明らかとなった膨大な遺伝子多型情報を利用して、多数のcommon diseaseの原因遺伝子が同定されました。また、最近ではがんのゲノム異常のカタログを作成する国際共同プロジェクトが2008年に始まっています。この様なゲノム解析の国際協調と平行して、急速なゲノム解読と解析の技術革新が進行しており、以前には考えられなかったスピードと規模でゲノム情報を手に入れることが可能となりつつあります。しかし、我が国の医科学分野における現状は、これらの膨大なゲノム情報を、国際的な連携の下に、的確に人類の健康社会の実現へと還元できる人材が決定的に不足しており、人材養成も遅れている現状です。

東京大学医科学研究所がグローバルCOEによって担うのは、ゲノム情報が持つ医学応用への可能性を様々な観点から深く理解し、それを国際的な協調の下に実現化を図り、健康社会へと還元できる人材を育成することです。ゲノム情報の医学への応用は、国際協調の一方で、熾烈な国際競争を伴って新しい産業の創成を促進します。我が国の未来の医療と産業育成のためにも欠くことのできない人材育成事業です。医科学研究所のヒトゲノム解析センターおよび感染症研究の特色ある伝統と拠点性を生かした本人材育成事業を展開します。

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