癌細胞シグナル研究分野の研究の歴史

1959年 
山本正教授 癌研究部創設
腫瘍免疫学、腫瘍ウイルス学の研究

1963年 
制癌研究部に改称

1979年 
豊島久真男教授着任
河井貞明教授、織田昭助手、山本雅助手らとRNA腫瘍ウイルス、癌遺伝子の研究

1983年 
トリ赤芽症ウイルス癌遺伝子同定 (Cell)ならびにerbBの構造決定 (Cell)

1985年 
c-erbB-2癌遺伝子の発見と蛋白質の解析、c-erbB-2遺伝子が癌で増幅していることを見いだす(Science, PNAS)

1986年 
c-erbB-2がEGF受容体と類似する蛋白質を作ることを示す(Nature)
SrcファミリーチロシンキナーゼFynの発見(PNAS)

1987年 
SrcファミリーチロシンキナーゼLynの発見(MCB)

1989年 
新規ErbAファミリー遺伝子が甲状腺ホルモン受容体遺伝子と部分的に重複する相補鎖から作られることを示す(Cell)

1991年 
LynがB細胞抗原受容体に会合することを示す(Science)
山本雅教授昇任
癌細胞、中枢神経系細胞でのシグナル伝達研究

1994年 
Fynがミエリン形成に関わることを発表(Nature)

1995年 
受容体型チロシンキナーゼをコードする癌遺伝子ALKを発見 (Blood)
Fakチロシンキナーゼが細胞運動に関わることを示す(Nature)
Lyn欠損マウスが自己免疫疾患を発症することを見いだす(Immunity)

1996年 
細胞増殖抑制性蛋白質Tobの発見 (Oncogene) 
Chromokinesin モーター蛋白質Kidを発見(EMBO J)

1998年 
LynがB細胞の抗原依存的増殖を正と負に制御することを示した(JEM)

1999年 
LynがAMPA受容体と会合することを示す(Nature) 
FynがNMDA受容体をチロシンリン酸化することを示す(PNAS)
井上助教授グループによるTRAF6研究の第1報(Genes Cells)

2000年 
癌細胞シグナル分野に改称 
TobがBMP/Smadシグナルを負に制御し、Tob欠損マウスが大理石骨病様の症状を示すことを報告(Cell) 
CblがB細胞活性化を負に制御する仕組みを明らかにした(JEM)

2002年 
B細胞受容体とIP3受容体をリンクさせるBANK scafold蛋白質を発見(EMBO J)
Tobが細胞周期のG0/G1スイッチに関わることを証明(Genes Dev)
Cbl-bがB細胞活性化を正に制御している分子機構を示した (JEM)

2003年 
Chromokinesin Kidがプラス方向モーターであること(EMBO J)、cdc2キナーゼでリン酸化され機能調節されること(EMBO J)を示す
Tob欠損マウスが癌を多発することを示し、tobが癌抑制遺伝子であると提唱(Genes Dev)

2004年
細胞増殖抑制因子Tobと相互作用するCnot7が、RXRβと協調し、精子形成に必須の役割を果たすことを示す(Nat Genet)

2005年
クロモキネシンKidが紡錘体の大きさの制御に関わることを示した(Mol Biol Cell)

2006年
NMDA受容体NR2Bサブユニットのチロシンリン酸化が、NR2Bリン酸化がマウスの情動制御に係わることを示した(EMBO J)
M期キナーゼPlk1の基質として新規にKiz蛋白質を見出し、Kizが中心体のintegrityを保ち2極の紡錘体構造を作るうえで重要であることを示した(Nature Cell Biol)
BREKキナーゼが精子形成に関わることを遺伝子改変マウスの解析から明らかにした(PNAS)